旅するデジカメ〜札幌発東京定住日記

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zoom RSS 【デジタルマイライフ】Supra Fax/Dataモデム Express 144PLUS

<<   作成日時 : 2004/11/01 23:00   >>

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 初めてパソコンを購入した1994年当時、まだモデムはパソコンに標準装備されるようなものではなかった。PowerBook165の内部には、モデムを搭載するスペースがあり、ジャック用の穴を開けられるようにもなっていたが、オプション扱いということは、まだPCが「通信の道具」としてはあまり認知されていなかったからなのだろう。もちろん、インターネットの商用利用は始まるか否かの時期で、モデムを使った通信とはパソコン通信、そしてFAXだった。

 アメリカ留学と前後して、札幌の私の自宅(実家)では、FAX付き電話機を購入したので、留学先から手紙を送るのには、FAXをよく使った。なんと言っても、早いのである。ところが、大学の売店にあるFAX機を利用すると、基本料金プラス1ページいくらで、料金を取られる。国際通信となると、これがけっこう高い。たしか、A4用紙を1枚送信するだけで4〜5ドル取られたと思う。寮の部屋の電話から国際電話をかければ1分およそ1ドル、A4用紙1枚の送信に1分はかからないから、だったら、FAXモデムがあれば、安くFAXを送れるじゃないか! というのが、モデム購入に傾きかけていた気持ちを後押しすることになった。(貧乏学生は、この程度の買物でもずいぶんと迷うものなのです)
 で、Macintosh専門のカタログショップ「Mac Mall」で購入したモデムが、これ。値段は99ドル99セント(日本では「9=苦」の語呂の悪さからか、端数を「8」にしたがるが、アメリカでは端数を「9」とする値付けが圧倒的に多い)で、FAX送信ソフトとデータ通信ソフト、そしてアメリカのパソコン通信ネット、CompuServeのイントロパックまで付いてくる。当時の日本で、外付のモデムを買うと2〜3万はしていたから、この値段はかなりお得感があった。「FAXモデムは、モデム本体以外に必要な通信ソフトがかなり高いから、手を出さないほうがいい」などと忠告してくれた友人もいたが、そんなことはない、モデムに通信ソフト同梱は、常識だった。

 モデムに付属してきた「Faxcilitate」というFAXソフトはなかなか使いやすく、日本語の文書がちゃんと送信できるか、多少心配ではあったが、何の問題もなかった。「Express 144plus」という名前の通り、通信速度は14,400bpsで、1200bpsや2400bpsのモデムがまだまだデータ通信に使われていた当時としては、かなり早かった。FAXに関して言えば、ビジネス用のFAX機が14,400bps、家庭用が9,600bpsの速度を採用している点は、当時も今も変わらない。けれども、数年後にはモデムの最高速が56,000bpsまで上がり、さらに、10年以内にメガビット級(1,000,000kpbs!)の通信が家庭で可能になるなど、思いもよらないことだった。
 FAX通信用にと買ったモデムだったが、実際にはデータ通信としての用途がメインだった。寮の部屋と大学のVAXを内線電話で結んでの、データ通信である。VAXというのは、80年代に大学に普及したミニスーパーコンピューターで、ネットワーク通信が可能なのが特徴だった。専用端末やパソコンでこれに接続することで、学内はもちろん、外部とのEメールのやりとりやファイルのダウンロードができた。もちろん日本の大学ともメールができたし、ニフティサーブなどのパソコン通信のメールも受信できた。まだ「インターネット」というコトバは馴染みが薄かったが、仕組みはインターネットそのものである。ブラウザやメールソフトといった便利なものはまだほとんど使われておらず、通信ソフト上に表示されるプロンプトサインにコマンドを打つやり方だった。通信ソフとは、友人からもらった「ZTerm」が便利だった。

 無料でいくらでもメールやチャットができるということで、学生の多くはVAXに夢中で、学内のパソコン室は常に満員に近かったから、部屋のパソコンからモデムでVAXに接続できるというのは、大変ありがたかった。アメリカ国内にいる友人や日本の友人らとさかんにメールをやりとりしたし、どこかの大学のファイルライブラリに接続して、フリーソフトやゲームをダウンロードしたりもしていた。時間がいくらあっても足りなかった。
 日本とのメールのやり取りは、最初のうちは日本語をローマ字で表記していたが、1バイト文字(英数字)を2バイト文字(漢字・かな文字)に変換するソフトを入手し、このソフトが使える相手とは、日本語のメールやり取りが可能だった。日本からのメールを表示させると、だーっと意味不明の文字列が流れてくるが、これを変換ソフトを使って日本語に直したときには、暗号を解いたような爽快感があったものだ。

            *        *       *

 アメリカ留学中、大いに活躍したこのモデムは、帰国してからもニフティサーブとの接続に使用し、のべ2年以上使った。確か96年の暮れだったと思うが、ヨドバシカメラで、28.8kbpsの6000円くらいでバーゲン売りされているのを見つけ、このモデムは役割を終えた。




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