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zoom RSS 尼崎JR事故〜運転士叩きは止まらない

<<   作成日時 : 2005/04/27 12:00   >>

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 「単独の要因だけで脱線することは無い」「事故は多くの糸がからまって起きている」。きのう夜、国交省事故調査委員会が報道陣を前にこう語ったことで、報道のトーンが少し変わるかと思ったが、警察情報に依拠した「速度超過主因説」「運転士叩き」は、きょうも止まる気配が無い。

 けさの朝刊各紙は、こんな具合だ。(いずれもWEBより)

時速100キロ超でカーブに「電車が現場カーブに差し掛かった時の速度は時速100キロを超え、制限速度(同70キロ)を大幅に上回っていたことが、県警捜査本部(尼崎東署)と国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった」(読売)

事故直前、100キロ超す速度「県警は、制限速度の1.5倍の速度超過が脱線の一因になったとの見方を強めている。(略)県警が、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会と合同で、非常ブレーキ作動時から5秒前にさかのぼって速度を記録する「モニター制御装置」を5両目から回収・解析したところ、時速100キロ以上とのデータを得た」(朝日)

速度30キロ超過に悪条件重なり…「事故車両のモニター制御装置の分析から、脱線直前には100キロ前後で走行していたことが判明。“速度違反”が脱線原因の解明のカギを握ることは確実になった。ただ、それだけでこれだけの大惨事になるのか。他の要因があったのか。専門家の間でも見解は分かれている」(毎日)

死者81人 車内の14、5人も反応なし「尼崎東署捜査本部の調べで、電車は現場のカーブに時速100キロを超える速度で進入したことが判明。現場の制限時速は70キロで、松下正俊車掌(42)も「普段より速度を出していた」と供述したことから、捜査本部は速度超過が事故の主要因とみて同日、業務上過失致死傷容疑でJR西日本の施設から資料を押収」(産経・共同)

 「速度30キロ超過に悪条件重なり」と見出しを立てた毎日が、速度超過に加えて多くの要因が重なって事故に至ったニュアンスを伝えているが、他紙はみな、速度超過が主因というニュアンス一辺倒である。

 だいたい、きのうの会見で事故調査委員が「速度については予断を与えたくないので数字は申し上げられない」と言っているにもかかわらず、「県警捜査本部(尼崎東署)と国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで」というクレジット付きで「100キロ超」などという数字が新聞に出ることが、理解に苦しむ。

 この記述、正しくはこういうことだと思う。「事故調査委員会がモニター制御装置を解析したところ、事故直前の速度が100キロ超と判明したことを、県警が明らかにした」。事故調が「明らかにしたくない」ことを県警が「明らかにする」。調査に当たる2者の足並みが乱れていることの証拠である。原因を明らかにして再発防止に努めたい事故調と、犯人を突き止めて処罰につなげたい警察。

 そしてメディアは、警察の筋書きに沿った「犯人探し」を、やめようとしない。

 事故電車が、普通じゃない速度を出していたのは、目撃者や乗客の証言から明らかだと思う。けれども、それがただちに、あんなひどい脱線事故につながるのかどうかは、レールに異常がなかったのか、車両に問題はなかったのか、そういうあらゆる可能性を検証し、つぶして行かないと確定的なことは言えない。

 朝刊帯を過ぎた時間に、朝日新聞のWEBに「1秒単位で遅れ報告 「負担過酷」指摘も」という記事が掲載されていた。JR西日本の運転士管理がいかに過酷だったかを示している。 運転士がスピードを出さざるを得ない心理状態にあったことは、この記事からもよく伝わってくるが、くどいが、速度超過だけで事故は起きないのが、専門家の一致した見方なのだ。

 メディアによる犯人探しは、事故の背景に潜む本質的欠陥を見落とすことになりかねない。

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