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zoom RSS 小樽港で米軍艦「ブルーリッジ」を見学する

<<   作成日時 : 2010/02/06 22:48   >>

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画像 小樽港に停泊中の米軍艦ブルーリッジ(USS Blue Ridge LCC-19 母港=横須賀)を見学してきた。

 日本の報道では「第7艦隊旗艦」と表現されることが多いブルーリッジだが、正式な艦種は「揚陸指揮艦」だ。作戦指揮と通信を専門に行う軍艦で、巡洋艦、駆逐艦、航空母艦などの戦闘艦とは性格がかなり違う。第二次大戦までは戦艦などの大型艦が指揮艦任務を兼ねることが多かったが、司令部要員の増大や通信の複雑化から、指揮専門の艦が建造されることになったという。全長194m、公称排水量19,000トンの大型艦だが、速度はわずかに23ノット、対空機関砲以外に戦闘装備は一切ない。1400人を超える乗員の大半が、司令部と通信要員と推定される。こんなデカイ船を作戦指揮専門に運用するとは、アメリカらしい合理主義と言うべきか、贅沢と言うべきか。

画像 今回の艦内見学は、事前に案内された招待者のみ、しかも事前申し込み制だった。埠頭の入り口で民間警備員が名簿と照合、さらにタラップの前で米兵に招待状をチェックされたが、荷物チェックなどはナシ。警察も、警備車両とパトカーが1台ずついるだけで、ものものしい警備は一切なかった。関係者から聞いた話だが、当初米海軍は、誰でも見学できる一般公開を希望したのだという。しかし港湾管理者である小樽市が難色を示したため、半ば渋々、事前に来艦者を特定する招待制にしたのだそうだ。小樽市が一般公開を断った、というのは、わかる気がする。誰でも見学できるとなれば大勢の見物人が押し寄せることを想定し、付近の交通整理、違法駐車対策などで市職員・警察官を膨大に配置しなければならない。週末に公務員を出勤させれば当然、時間外手当が発生する。米軍艦にそこまでのお手伝いはできませんよ、ということなのだろう。

 艦内見学は、中央の舷門から入って艦橋(操舵室)、会議室、兵員食堂が主な見学ポイント。雪で危険なためか、ヘリ甲板など外回りの見学はナシ。ゆっくりまわっても1時間弱だろうか。

 ところで、雪まつりシーズンに合わせて米軍艦が小樽に入ってくるのも、ここ5年くらい、完全に恒例化した感がある。「友好親善・乗員の休養」が目的と毎回発表されるが、米軍のプレゼンスの誇示と冬の日本海での運用能力の習熟こそが、真の狙いなのだろうな、と誰もが何となくわかっている。

 小樽に入港すると、非番の乗組員は私服に着替え、領事館経由で手配された貸し切りバスで、雪まつり会場へと向かう。すべて米国民の税金だ。もっとも、在日米軍の駐留経費の多くは日本の「思いやり予算」で賄われているから、もしかしたら私たちの税金が回り回ってこんなところに使われているのかも知れない。日本人の感覚からすると、なかなか理解しがたい光景である。同じことを海上自衛隊の船が入ってきてやったら、国民からどう見られるか。あるいは、自衛隊艦が外国に遠征した際に、官費でバスをチャーターして観光やショッピングをしていたのがバレたら、相当な批判を覚悟しなくてはならないだろう。(なんせ、雪中訓練の帰りに温泉に立ち寄ったことが批判される国柄だ) そりゃ、乗員に休養休息は必要だし、艦の運用能力維持のために必要な休養休息に税金を使って何が悪い、というのも理屈としてわからなくはない。が、「軍」と名のつくものをできるだけ国民の目から遠ざけておこうとする国と、堂々と存在感を誇示する国との違いというのが、こういうところに現れるのだと思う。


画像艦橋、いわゆる操舵室。見学者が限定されているためか、当直士官(立っている女性)と警備兵が一人いるだけだった。1970年就役の「老朽艦」だけあって、装備の中には相当時代を感じるものもある。ちなみに、米海軍の水上艦では平均して乗員の3割が女性なのだという。新型艦ほど女性乗り組みの割合が高い。

画像操舵室備え付けの監視カメラシステムとモニターはPanasonic製。

画像ブルーリッジの艦内。何気なく写した1枚、帰宅して気づいたのだが、艦内の床は作戦区画も居住区画も、ほとんどが木製だった。近現代の軍艦は、被弾・炎上時の危険を軽減するため木材は極力使用しないものと思っていたが、床が木製とは、そもそも戦闘・被弾・炎上という事態をまったく想定していない軍艦なのだろうか。(知っている人、おしえてください)

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会議室。前方の巨大スクリーンが目を引く。陸上の司令部などと遠隔会議ができるようになっているのだろう。

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兵員食堂「Blue Cafe」。見学時は食事時間帯ではなかったが、思いっきりアメリカンなフードの匂いが立ちこめていた。

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兵員食堂の一角にははささやかながらギフトショップが(と言っても、食堂のテーブルにグッズを並べただけだが)、お決まりの帽子、Tシャツ、マグカップ、ステッカーなどを売っていた。第7艦隊のロゴ入り・・・当然! キャップ、Tシャツなどが1500円前後。高いし、軍事マニアと思われたくないので、こういうモノはあまり買わないようにしている。

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食堂の飲料コーナー。コカコーラ社が供給しているが、日本限定のウーロン茶や紅茶飲料が入っているところに注目!

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チャーターバスで雪まつり観光に出かける乗員たち。

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ブルーリッジ入港を報じる、北海道新聞の記事(HPより)。




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あの日あの場所・・・小樽にインディペンデンスが来た日(1997年9月)
 ブルーリッジのことを書いたついでに、小樽に初めて米空母が入ってきたときのことを紹介しておきたい。小樽港の勝納埠頭に空母インディペンデンス(USS Independence)が入港したのは、今から13年前の1997年9月5日(金)。米軍の空母が道内の港に入ったことなど、それまで例がなかった。入港の意向が小樽市に伝えられたのはその年の春で、商業港の軍事使用の妥当性がうんぬん、核搭載の有無がうんぬん、すったもんだの議論があったが、アメリカ側が日米安保条約と地位協定を根拠に要求して来るのに対し、... ...続きを見る
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