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zoom RSS なぜあんな行為に及んだのか、説明する責任がある・・・尖閣沖映像流出事件

<<   作成日時 : 2010/11/13 12:00   >>

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画像 尖閣沖の中国漁船衝突事件の映像を流出させ、国家公務員法違反の疑いで任意聴取を受けている海上保安官が、「世間をお騒がせしたこと、多くの人びとに多大なるご迷惑をおかけしたことを最初に心からおわび申し上げます」というコメントを発表したのだという。「この建物を出るならばさらに多大な迷惑を多くの人びとにかけてしまう。過熱した報道を少しは控えて下さい」とメディアに不満を漏らしてもいる。

 ああいうことをやらかせば、どういう結果になるか。想像力がまったくはたらいていなかったのだろうか、と思う。国が非公開と決めた映像を「独自の判断」で公開し、ネットにばらまけば、どういうことになるのか。そして、「自分がやりました」と名乗り出れば、どういうことになるか。懲戒処分を受けるだけでなく、犯罪被疑者として取り調べを受け、さらに自分の身柄も自宅もマスコミに取り囲まれるであろうことくらい予測した上でなければ、「大人の行動」とはとても言えない。

 報道によればこの海上保安官は、任意聴取が始まる前、「映像が闇から闇に葬られてしまうのではないか」「国民が知るべきで、誰もやってくれないなら、自分でやるしかないと考えた」などと語ったのだそうだ。職を失う覚悟も口にし、「国民全体の倫理に反するなら甘んじて罰を受ける」と、まるで英雄気取りだが、自分の行動が正しいという信念があるなら、なぜ「心からおわび申し上げ」なくてはならないのか。だったら出てきて説明したらどうなんだ、と思う。あの映像を国民が見る権利があると言うのなら、なぜああいう手段を取ったのかについても、国民は知る権利があるのではないか。

 YouTubeに投稿後、映像を記録したUSBメモリを破壊して捨て、投稿映像も10時間程度で削除して証拠隠滅を図っておきながら、「投稿場所は神戸のネットカフェ」と報じられると一転して流出を自供、そして任意聴取が始まると帰宅が許されているにもかかわらず職場に引きこもり、報道陣に不平不満をぶちまける・・・こういった行き当たりばったりの海上保安官の行動からは、「覚悟」や「信念」があったとは、とても見えない。おそらく彼にとっては、投稿現場のネットカフェが早々と特定されたのは想定外、被疑者として取り調べを受けることも想定外、あれほどマスコミが集まるのも想定外、だったのだろう。「映像が闇に葬られる」「国民が知るべき」などという理屈は後付けで、本心は「世間を騒がせてやれ」「反応を見てやろう」という興味本位だったのではないかという疑念を、私はぬぐい去ることができない。

 彼がああいうコメントを出したことについて、報道陣を批判する向きがあるとすれば、筋違いもいいとこだ。これだけ社会の耳目を集めた事案だ。その当事者に取材を掛けることを非難するのは、メディアの否定、報道活動の否定、ジャーナリズムの否定だ。カメラに取り囲まれて外に出られないと言うのなら、混乱を回避する唯一の方法は、「落ち着いたら記者会見するから、マスコミは一度お引き取りくださいと表明することだ。それでもまとわり付く者はいるだろうが、テレビや主要新聞の記者たちは、そこまで行儀が悪くはない。

 彼や彼の家族が平穏にする権利は、当然ある。だが同時に、あのような驚天動地の行動を取った真意を国民に向けて説明する、質問に答える義務も、あるのではないか。

▼保安官自宅の家宅捜索に殺到する報道陣。名乗り出た時点で、こうなることは想像できなくては。
画像


【追記】
 14日の朝日新聞によると、第5管区海上保安本部は、自宅まで追いかけないことなどを条件に、本人の記者会見を設定する方向で調整していたのだという。しかし、本人と海上保安庁の意向で会見は実現しなった。本庁が難色を示した理由は、「刑事事件被疑者として取調べを受けている人物が会見を開くのはふさわしくない」ということらしい。それもそうか、と思う反面、警察やら検察やらから任意聴取を受けている政治家などが報道陣の囲みに応じるのはよくある光景だ。取調べを受けているから会見してはいけない、という理屈は成り立たないだろう。むしろ、官邸の顔色を気にする本庁としては、保安官に会見させて好き勝手に喋られては困る、ということではなかったのだろうか。
 この点、「海保は会見させることで、情状酌量を狙おうとしたのではないか」という見方をする人もいる。内部統制に反してこれほど好き勝手をやって職場を混乱させた職員に対し情状酌量も何もないだろうと思うのだが、「外に出たくない」という本人のために庁舎の宿泊施設を自由に使わせているあたり、案外海保自身はこの保安官をかばいたいのかも知れないな、という気もしてくる。だとしたら、どれほど身内に甘い職場だろう、とも思うのだが。(11月15日)




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海上保安官がなかなか逮捕されないが・・・
 映像を流出させたという海上保安官が、なかなか逮捕されない。容疑が固まらない、というのもあるが、司法当局にも「迷い」があるのだろうな、と予想する。確かに、最高刑がたかだか懲役1年の「国家公務員法違反(守秘義務)」なら、在宅捜査で書類送検が普通だ。「逮捕までする必要があるのか」という意見は、あるだろう。だが、「逮捕」は逃走・証拠隠滅(自殺を含む)を防止するための一時的な身柄拘束であり、被疑事実が微罪であるか重罪であるかは関係ない。逮捕=有罪でも、もちろんない。逮捕・拘留後、身柄を拘束する必要... ...続きを見る
旅するデジカメ・札幌発<見る・残す・伝え...
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現業機関を問題視する前に国民(自分)の責任をまず果たせ
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2010/11/15 00:04

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内 容 ニックネーム/日時
 さて反論しますか。

>混乱を回避する唯一の方法は、「落ち着いたら記者会見するから、マスコミは一度お引き取りくださいと表明することだ。それでもまとわり付く者はいるだろうが、テレビや主要新聞の記者たちは、そこまで行儀が悪くはない。

 何の冗談を。日本のメディアの場合、告発したとしても政府の圧力に屈したり、手を組んで告発者を追い詰める可能性は否めません。彼を「英雄」にせずに事実や背景を明らかにすることで、政府に問い直すべきです。なぜ本来、海保の正当性を示すビデオのせいで海上保安官が逮捕されることになったのか。なぜ、日本の正当性を示すビデオで菅政権が追及されているのかを考えるべきでしょう。

> 質問に答える義務も、あるのではないか。

 貴方自身が小生の質問に答える義務は果たされていないようですが、何か?まさか自分はどうでもいいなどとは思っていないでしょうな?それこそ根拠をお伺いしたいものです。
HMS
2010/11/14 18:28
HMS どの

 「映像を非公開とした政府の責任」と「内部統制に違反して個人的に映像を公開した国家公務員の責任」とは別次元というのが筆者の立場です。政府が非公開にしたからこんな事件が起きた、という意見もあるようですが、筆者の考えとは異なります。また、政府の責任ならびに政府を選んだ国民の責任に言及しないのが不満なのかも知れませんが、それについて述べるのが一連の記事の趣旨ではありません。

 最後に、質問には答えられる範囲で答えます。ブログ開設者としての義務を果たしているか否かは、見ている方が判断すればよいことです。
海ラジ
2010/11/16 00:29
海ラジ氏

>政府の責任ならびに政府を選んだ国民の責任に言及しないのが不満なのかも知れませんが

 不満以前に「民主主義のルール」を貴方自身が理解していません。「映像を非公開とした政府の責任」と「内部統制に違反して個人的に映像を公開した国家公務員の責任」のいずれも最終的には貴方を含む国民の責任になります。それを記事の趣旨としないのであれば、権利には義務が伴うという民主主義のルールに沿わないことになります。

>ブログ開設者としての義務を果たしているか否かは、見ている方が判断すればよいことです。

 全く答えになっていません。自分で責任を取ろうとしない人間が政治や他者の責任について言及する資格はありません。貴方は「自分の子供のしたことは子供の責任だから自分は関知しない」とでも主張されるおつもりですか?

 無責任にも程があります。だから。「映像を非公開とした政府」と「内部統制に違反して個人的に映像を公開した国家公務員」が現出するのです。それが判らないうちは何も語らないことです。

 ああ、お返事は結構です。貴方にはその能力が欠落していることが十分判りましたから、見ている方が誤判断されないよう、見つけ次第指弾して差し上げます。
HMS
2010/11/20 19:11

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