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zoom RSS 「タイガーマスクの連鎖」〜善意の自己満足は気持ち悪い

<<   作成日時 : 2011/01/12 23:00   >>

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 こういうことを書くといろいろな受け止め方をされるだろうから、ちょっと怖いのだが、敢えて書き止めておきたい。各地で相次いでいる「タイガーマスクの連鎖」について。

 私は、ああいう行為が、好きになれない。”善意”の自己満足、とでも言おうか。 まして、類似の行為が連鎖するというのは、気持ち悪いったらない。

 好意的な解釈をすれば、善意の寄付の受け皿がいかに不足しているかの現れであって、こういうことが、社会福祉における「寄付」のありようを見直すことにつながるかも知れない、とは思う。志のある人が気軽に厚意を寄せる機会が豊富にある社会、相互扶助の精神が存在する社会を、私も願う。

 ただ、今起きているタイガーマスク連鎖現象について個人的な感想を言えば、やはりなんか違うんじゃないかと思う。現実の児童福祉行政に、予算不足を筆頭とするいろんな問題があるのは事実。多くの施設や子どもたちが、支援を必要としているのも事実だ。でも、ああいうことをやる人は、どこまでそのへんをわかってやっているのだろう、と考えてしまうのだ。ランドセルを寄付しようとしたら既に別な団体から寄付を受けていた、とか、警察署に放置したため遺失物扱いされた、なんてお粗末な事例があったことを聞くと、多くの人が、詳しい事情を知らず、知ろうともせず、ただブームに乗っかってああいう行為に及んでいるのでは、と思う。それと自己満足と、どう違うのだろう。「こんなことしかできませんが」みたいなことが書かれた手紙が添えられることもあるようだが、本当に「こんなことしかできない」のか。ほかにできることがないのか、どれだけ考えた上での行動なのだろう。

 寄付というのは本来自己満足、という考え方も私は否定しない。だが、寄付行為は最低限、寄付される側に対し公平であるべきだと私は思う。悲しいことだが、今回のこの「連鎖」は一過性のブームに終わるだろう。去年の新1年生たちはランドセルを寄付されたけど、今年の子どもたちには無い、ということが残念ながら、来年の今ごろ、あちこちで起きるだろう。それが、感受性の鋭い子どもたちにどういう影響を与えるか、もっと想像力をはたらかせてほしいと思う。

 寄付などを通して児童福祉施設支援に取り組む民間団体はいっぱいあるわけで、子どもたちのために何かをしたいというなら、そういうところと連絡をとってよく相談した上で金品を提供するのが本筋だと、私は思う。そういう団体なら、どこの施設が何を必要としているのか、きめ細かい情報を持っているのだから。場合によっては「モノではなくお金にしてください。向こう何年間に分けて寄付しますから」なんてこともあるかも知れない。支援の継続性という点を考えれば、そういう方が子どもたちのためにもなると思う。

 支援団体を探し出して、気持ちを説明して、いろいろ相談して、というのは、ただモノを買って届けるよりは、だいぶ手間がかかることではある。だが、「人助け」というのはそもそも、そう簡単にできることではなく、利害調整を含め、いろいろ面倒な手続きを含むものなのだ。そういう手続きをすっとばして、ただランドセルだの文房具だのを送りつけるというのは、支援の仕方としては、非常に邪道。目立ちたがり屋の自己満足じゃないかと、ひねくれた私は、思ってしまう。善意まで否定するつもりはないが、「こんなことしかできない」ではなく、他にやり方はあるのだ。

 ・・・てな話を、きのう自宅でテレビのニュースを見ながら妻にしていたら、「アンタ何言ってるの、バカじゃない?」という顔をされてしまった。なるほど、このご時世、タイガーマスクに難癖をつけるヤツはバカかい・・・。

 自分の意見を言うこと、人にモノを伝えることは、かくも難しい。





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