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zoom RSS 「素人」はどっち?・・・F-X決定は延期になるだろうと考える二つの理由

<<   作成日時 : 2011/12/11 20:59   >>

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画像 何度か書いているF-X(航空自衛隊の次期主力戦闘機)の機種選定問題。年内に決めるとしてきた、決定レースがいよいよ最終コーナーを回り、クリスマス連休や年末の仕事納めのスケジュールを考えると、「年内」に決着をつけるための残り時間は後10日ほどに迫ってきた。

 あくまで現時点での私の推測だけれど、おそらく、F-Xの機種選定は先送りになるのではないかと思う。年内に結論を出さないどころか、決定時期を明示しないまま先延ばし、日本の政治でよくあるズルズル作戦、になるのではないだろうか。

 理由は二つ。一つ目は、航空自衛隊が「本命」として、「どうしても欲しい!」と駄々をこねているF-35(アメリカ/ロッキード・マーチン社)が、とても現時点で「買います」と手を挙げれる状況ではないこと。機体はまだ完成しておらず、開発は遅れに遅れ、最近の報道では運用開始は2018年になるとされている。しかも派生型の開発中止などで、国際共同開発のパートナーでさえ発注をキャンセルする国が出る見通しで、機体価格はさらに高騰すると見られている。いくらなんでも現時点で「購入」の結論を出すには見えない要素が多すぎ、金を出す財務省を納得させられない。ならば、F-35の開発が進み「買います」と手を挙る環境が整うまでF-X計画は先延ばしをすればいいじゃないか、という意見が強まるのではないだろうか、というのが一つ目の理由。

 二つ目は、F-Xの最終決定権者である一川保夫防衛大臣の問責決議可決が参院で通るなど、一連の政治の混乱。当人は大臣の座に留まる考えで、野田総理も更迭はしないとしている。しかし、自民党が審議拒否などで対抗すれば、いずれ辞任は避けられなくなる可能性は大いにある。そうなると、防衛省としては「どうせ辞める(可能性がある)大臣にF-Xのような重大事項を決断してほしくない」という気分、温度は当然出てくるだろう。ただでさえ「安全保障に関しては素人」などとトンチンカンな発言を繰り返し、官僚にナメられている一川大臣である。嫌がる役人や制服組を押し切ってF-Xの導入機種を「政治決断」できるような力は持っているはずがない。年内の結論は先送りに、新しい大臣なり新しい政権なりで仕切り直すべきだ、という意見が大勢を占めるだろうと、私は予測する。これが理由の二つ目。

 航空自衛隊で現用のF-4戦闘機の耐用年数が迫り、現状の防空戦力を維持するためには新たな戦闘機が必要、というのがF-X導入の最大で唯一の理由だ。F-4の完全退役は2014年とも2016年とも言われているが(はっきりしない)、それと入れ替わりにF-Xを配備するというのであれば、年内に機種決定、年度内に発注というスケジュールでも遅いくらいだ。防衛省は2016年3月までの初号機納入を条件としているが、そこから飛行隊としての機数がそろい、訓練して実戦配備に付けるまでには最低でも2〜3年は必要だろう。すると、F-4が完全退役してから数年間は防空戦闘機の一部が欠ける空白期間となってしまう。こんなことは何年も前からわかっていたことで、F-Xはもっと早く結論を出すべきだったのだが、「F-22が欲しい!」という駄々のために時間を浪費してしまった。(結果アメリカはF-22の輸出を許可せず、F-22そのものも生産終了となってしまった) 今度は「F-35が欲しい!」のために、またまた時間を浪費するのではないだろうか、と私は予想する。

 防衛省や自衛隊の思考回路を分析すると、領空侵犯から国土を守るための戦闘機が欠けることになっても平気、国内の防衛産業が衰退しても平気、価格高騰で調達数を減らされても平気、最高級の「オモチャ」(アメリカ製最新鋭戦闘機)を手に入れることが唯一至上の目的、ということなのではないだろうか。それまでは、何年でも待ちましょう、と。中国だのロシアだの周辺国の驚異を煽り立てるわりには、ずいぶんとのんびりした「軍隊」である。大臣が発言するまでもなく、「素人」はどっちなんだ、と言いたくなる。

■各メディアは「今週中に決定」と報じているが、本当に決定するのか?
NHK「FX 今週にも採用機種決定へ」






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「F-XはF-35に決定」との情報操作記事〜またしても疑惑の選定が繰り返される
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2011/12/13 20:36

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