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zoom RSS <総選挙>「最悪の道」を選ばないために

<<   作成日時 : 2012/12/11 23:00   >>

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 今週末に迫った総選挙の投票日に向け、自民党の優勢を各メディアが揃って伝えている。とは言っても、調査によっては有権者の4割以上が投票態度を決めていないという結果も出ており(12月10日テレビ朝日など)、その4割の投票行動によっては、選挙結果は大きく変わる可能性があるとも言えるかも知れない。

 戦後の政治学、政治ジャーナリズムに大きな影響を与えた丸山真男は、かつてこんなことを述べたのだという。「実際の政治においてベストはあり得ず、政治における選択は常に悪さ加減の選択だ」と。これは、山口二郎北大教授のコラムからの孫引きだが、丸山のこの言葉は「その筋」では相当に有名で、亡くなった筑紫哲也さんもこれに近いことを繰り返し述べていた。丸山のオリジナルかと思っていたが、福沢諭吉がネタ元らしい。そう言えば筑紫さんが朝日ジャーナル時代から愛用していた「多事争論」という四字成句も、福沢がオリジナルだ。山口氏のコラムによれば、丸山はこうも述べている。「ベストを求める態度は、ヒーローを待望する気分につながり、それは常に幻滅に帰結するだけ」である、と。

 2週間ほど前、「日本が取りうる最悪の選択」として思いつくものを5つ挙げたのにも、丸山の「悪さ加減」の考え方があった。選挙のために出てくる公約やら政党やらは、どれもこれもロクでもないものばかりだが、その中でも「最悪」は何か。その最悪から少しでも遠い選択をすることが、有権者としてできる唯一のことではないだろうか。そう今も思う。

 くどいけれど、私が思うこの国の「最悪の道」を、改めて示しておきたい。ポイントを絞るために、今回は5つを4つに絞ってみた。

 一つは、原発依存を今のまま続け、処理するアテのない放射性廃棄物を出し続けること。原発を稼働させ、防災対策に途方もないコストをかけ、それでもなお起こりうる「想定外」の災害によって国土を失う危険性(これはリスクではなくデンジャーである)に怯えながら日々の営みを続けること。起きうる「過酷事故」によって狭い国土の一定の範囲に未来永劫人が住めなくなってしまう。それを、原発によってもたらされる見かけ上の利便性と天秤にかけ、”アクセプタブル”(受容可能)とするのは、最悪の選択である

 二つ目は、日本経済の対外的信用度が下がり、極端な円安になること。一部政党は、インフレ目標を2%だの3%だのと競っているが、インフレとは通貨の価値を安くすることだということを、いま一度肝に銘じよう。インフレは必ず円安につながり、その円安が制御可能な範囲に収まるかどうかなど、誰にもわからない。資源の多くを輸入に頼るのが、この国だ。為替が極端な円安となり、灯油やガソリン、航空燃料、火力発電用の天然ガス、小麦などの食料、鉄鉱石など原材料の値段が暴騰したらどういうことになるか、想像してほしい。円高によって輸出企業が苦しいのは確かだが、円安を誘導するともっとタチの悪いことが起きる。少なくとも、そういう可能性は考慮に入れるべきである。「政権公約を発表したら為替が円安に振れた」などと、浮かれている場合ではない。

 三つ目は、少子高齢化が今以上に進むこと。生産人口(20-60歳)の減少は内需の縮小をもたらし、デフレと経済低迷、税収の低下、社会保障財源の枯渇に直結する。とは言っても特効薬はない。抗ガン剤と同じで、強いクスリは強烈な副作用を生ずる。まずは少子化に歯止めをかけ、効果が少しだけある対策をやんわりと実施し、長い視点で出生率を上げて行くようにするしかない。これは、教育だけでなく労働や賃金、企業による雇用の仕組みなど、社会全体の「ありよう」と深くかかわることである。その目指すべき行路はそれぞれの党の綱領の背景にある「理念」に表れている。端的に言えば、「自助」と「共助」。最悪の道により近いのは、どちらの理念か

 四つ目は、周辺国、特に中国・韓国と今以上に抜き差しならない関係に陥ること。経済活動が影響を受け、ヒトやモノの動きが今以上に滞ること。尖閣国有化をめぐる中国での暴動で日本企業は大被害を受けたが、企業の多くは「それでも中国で頑張る」と言っている。13億人の市場を持つ中国は、大事なお客さんだからだ。一部政党が言う「尖閣諸島の実効支配を強化し、島と海を断固守ります」をその通りにやったらどういうことになるか。それで私たちはハッピーになれるのか。想像すればすぐにわかることである。

 投票日まであと5日。 「最悪の道」から少しだけでも距離のある選択をするために、周囲を見まわしてみよう。




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