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zoom RSS マレーシア航空370便「西へ向かった」・・・ナジブ首相が発表

<<   作成日時 : 2014/03/15 20:00   >>

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画像 夕方のニュースを見て、びっくり仰天した。消息不明のマレーシア航空MH370便(ボーイング777-200ER/機体番号 9MMRO)について、マレーシアのナジブ首相が 「マレー半島沖に出る前、機体の通信手段が切られた。これは機上の何者かが意図的に切断したものだ」と語り、さらに、「西方向にUターンし、現地時間の午前8時すぎまで7時間近く飛んでいた可能性が高い」と発表したのだという。

 けさのブログで私は、CNNが報じた「ベンガル湾北上または南下説」は「笑い出してしまいそうな、怪情報である」と断じたが、それとほぼ同じことをマレーシアの首相が述べたのである。会見でさらに首相は、「消息を絶ってからおよそ6時間40分後の現地時間の午前8時11分まで旅客機の信号を通信衛星が捉えていた」と述べた上で、「衛星データの分析の結果、旅客機はカザフスタンなど中央アジアの方面と、インド洋の南の方面のどちらかに向かった可能性がある」ため、「南シナ海での捜索を打ち切り、捜索の重点をこれらの地域に移すことにした」と言うのである。
▲CNNニュースが報じる、ナジブ首相の会見。
 信じられない。首相が発表しようとも、誰が発表しようとも、確実な証拠を見せられない限り、にわかには、とうてい信じられない。NHKのニュースによれば、機体の状態を航空会社に送信する通信システムACARSは午前1時7分に、便名や飛行高度を送信するATCトランスポンダーは午前1時21分(いずれも現地時刻)に、通信が途絶したのだという。MH370便の機長なり副操縦士なりが犯人、または共犯者であれば、これらの機器をオフにした上で機体を反転させることは、わけないことではあるだろう。逆に言えば、パイロットが犯人または犯人とグルでなければ、こういうことは絶対にできない。通常のパイロットであれば、ハイジャックを覚知した瞬間にハイジャック信号(SQUAWK7500)を発信するし、無線で報告することも出来る。

 しかし、仮にパイロットが犯人だったとしても、マレー半島を横断してマラッカ海峡に出た後に進路を北または南へ、カザフスタンまたは南インド洋に向かったというのは、どうにも信じがたい。機上のトランスポンダーを停止させると、その機は「国籍不明機」「未確認飛行物体」となり、領空侵犯を受けたことになる。さきほども書いたとおりだが、まずマレーシアの防空管制レーダーはなぜ機能しなかったのか。そして、カザフスタンへ向かったというのならミヤンマーやインド、南インド洋へ向かったというのならインドネシアの空軍が、なぜ「国籍不明機」として認識してスクランブルをかけていないのか。NHKのニュースでは元JALの小林宏之元機長がそのへんの疑問を語っていたが、そのとおりである。

 また、ハイジャック説や反転・マレー半島横断説を再三否定してきたマレーシア政府が、発生から1週間となるこのタイミングで、なぜああいう発表をしたのか。空軍のレーダー記録にMH370便らしき航跡が本当にあったのなら、もっと早く事実を公表し、捜索範囲を拡大すべきであっただろう。自国の防空レーダーの探知能力の低さが露見するのを恐れて発表が遅れたのだとしたら、あまりのご都合主義と言わざるを得ない。

 この会見の直後、マレーシアの警察当局はMH370便の53歳の機長の自宅の家宅捜索を開始し、犯罪につながる背後関係がないか調査を始めたという(ロイター)。こういう調査は、「事件・事故など、あらゆる可能性を排除せずに調査する」と発生直後から語られて来た中に当然含まれているものと思っていたが、違ったようだ。1週間後に着手とは、なんとも手際が悪い。気が狂った操縦士が機を墜落させたり、許可を得て操縦席に同乗した乗員が乗っ取りを企てたような事案は過去に起きているのに、である。
▲機長の自宅捜索の様子を伝えるCNNニュース。関係ないが、両パイロットの個人情報の「さらし」っぷりや、機長自宅前でのメディアスクラムなど、やっていることは日本の事件報道とまったく変わらない。


「質問は受け付けない」とはどういう意味か?

 もう一つ気になったのは、「質問は受け付けない」というぴしゃりとしたマレーシア政府の態度だ。ああいう発表をすれば、当然メディアから多くの質問が予想されるはずで、それに一切答えないというのは、答えたくないこと、答えられないことが山ほどあるからではないか、という疑いを持たざるを得ない。

 航空事故調査の第一目的は、再発防止だ。今も世界中に1000機を超えるボーイング777が飛んでいる。どういう事情で事故に至ったのか。同型機に共通する不安要素はないのか。安全対策やテロ対策に盲点はなかったのか。それを明らかにすることが、運航国であるマレーシア政府の世界に向けての責務だろう。あるべき方向と違う方向を向いているのではないのか。そういう疑いを持たざるを得なくなってきた。








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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
本当にどこかの軍が補足していたら、補足能力を公表することになるので、何も言えないでしょうし
皮算用
2014/03/16 11:49
その可能性もあるでしょうけど、民間機の航空安全や真相究明よりも自国の国防上の都合を優先させる旧ソ連のような国がいまだにあるのでしょうか? やっぱり、よくわかりませんね。
海ラジ
2014/03/16 13:26

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