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zoom RSS マレーシア航空370便失踪事件・・・早くも「発見困難」との見方も

<<   作成日時 : 2014/03/16 13:00   >>

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 クアラルンプール発北京行きのマレーシア航空MH370便(ボーイング777-200ER/機体番号 9MMRO)が8日未明(現地時間)消息を絶った問題は、飛行乗務中のパイロットがそのまま機体を乗っ取り、地上との通信装置をすべて切った上で機体をどこかに向かわせた「失踪事件」であるという見方をせざるを得なくなってきている。

 私は、どちらかと言うとそういうドラマチックで善悪がわかりやすい構図には否定的だったのだが、あれだけ探しても機体の破片一つ見つからず、パイロット主導説を示唆する痕跡がこれだけ出てくると、残念ながら修正せざるを得ない。「信じられない」「あり得ない」という考えは今もあるが、事故や事件はそういう「信じられない」「あり得ない」の連鎖から起きるのだ。先入観を排除する姿勢は常に持たなくては。

 何度も紹介してきたCNNリポートの最新版(日本時間16日未明に放送)では、「MH370便の"最後の交信"よりも前にACARS(機体状況を地上に自動送信する装置)がオフにされていたこと」「ATCトランスポンダーをオフにして管制レーダーから機影が消えた後、B777の上昇限度を上回る45,000フィート(13,500メートル)まで上昇し、その後に27,000フィート(8,100メートル)まで降下していたこと」「マレーシア軍のレーダーはMH370便が反転し、マレー半島を東から西へ再横断し、マラッカ海峡に抜けるまで追跡していたこと」などを伝えている。


 また、けさの朝日新聞は、マレーシア当局の話として「ATCトランスポンダーがオフになった時刻が午前1時21分、管制レーダーから消えた時刻が午前1時30分」と伝えている。

 これらがすべて事実だとしても、多くの解明されない疑問が残る。

@ATCトランスポンダーがオフになってから管制レーダーから機影が消失するまでの「9分間」は、何を意味するのか。レーダーの反射波がMH370便の機影をとらえ、9分間にわたって追尾できていたとしたならば、管制官はなぜMH370便に警告していないのか。意図的であるにせよないにせよ、機上トランスポンダーの機能停止は重大な事態で、周辺を飛行中の航空機や関係機関にも通報すべき事態だ。何らアクションが取られた形跡がないのは、どういうことか。また、この9分間の航跡はどのように捉えられているのか。

A同様の疑問はACARSについても言える。CNNなどによると、ACARSが機能停止したのは午前1時7分。これに対して、マレーシア航空側がカンパニー無線で呼びかけるなど、何らアクションを起こした形跡がないのはどういうことなのか。

Bマレーシア空軍はマレー半島を東から西へと横断するMH370便と疑われる航跡を45分にわたって捉えていたというが、これに対して何らアクションを起こしていないのはどういうことか。国籍不明機が領空に接近、あるいは自国の国土上空を横断したとなれば、戦闘機をスクランブルさせるのが通常だろう。MH370便がレーダーから消失したこを管制機関から通報されていれば、行方不明機との疑いも持って状況把握に努めるだろう。そういうアクションを取った形跡がまったくないのは、どういうことか。また、空軍が探知していたという事実がこれまで正式に発表されなかったのは、なぜなのか。

画像Cマレー半島を東から西へと横断する間、マレーシア民間航空局(DCA)のレーダーはMH370便の航跡を一切とらえていないのか。DCAが公表しているレーダーチャートが右図だが、マレー半島はほぼ全土が管制レーダーのカバー範囲である。確かに、マレーシアDCAの広域管制レーダーはSSR(Secondary Surveillance Radar/二次レーダー) であり、航空機の反射波を捉えて画面上に表示するPSR(Primary Surveilance Radar/一次レーダー)とは違って、航空機側のATCトランスポンダーが機能していないと原則的に機影が表示されない。このため、「マレーシアの管制圏内を飛行する航空機は必ずATCトランスポンダーを装備すること」という伝達文書も公示されている。しかし、ATCトランスポンダーがオフになってしまえばただちに機影が消えるかと言えば、@に示すように9分間はMH370便の機影が捉えられていたように、反射波のみを表示するバックアップ機能のようなものが存在すると見るべきである。これについては、DCAが運用しているレーダー機器の型番や仕様がわからないのではっきりは言えないが、その可能性が高い。であるならば、右図の円が示すエリアのレーダーが何らかの物体を捉えるはずで、それについての情報開示が一切ないのは不可解としか言いようがない。

DCNNによれば、MH370便からの最後の交信は「All right, good night.」だった。航空管制通信で、一つの管制空域を離れて次の管制空域へと移管する際に、普通に交わされる文言で、不自然さはまったくない。ただし前述のとおり、この交信の以前にACARSは切られていた。つまり操縦室内では異常事態が発生していた。今回の事件が、機長または副操縦士いずれかが主導したもので、いずれかは無関係であるという前提に立つならば、この交信の時点で犯人であるパイロットが機長または副操縦士を制圧または殺害し、平静を装って上記交信を行ったことになる。つまり「All right, good night」の交信を発信したパイロットこそが犯人、少なくとも事件に深く関わっていることになる。この人物は、機長・副操縦士どちらなのか。交信音声は録音されているから、音紋解析を行えば明らかにできるはずだが、その結果が公表されないのはなぜなのか。

Eそもそも、操縦する旅客機を乗っ取り、乗客乗員もろとも失踪させようとした機長または副操縦士の動機は何か。そして犯人であるパイロットは、機をどこかに着陸させるつもりだったのか。それとも、墜落させて自殺を図るのが目的だったのか。であるならば、乗っ取った直後に地上や海面に激突させることをせず、何時間も飛び続けた可能性があるのは、なぜなのか。

F衛星やレーダーの追跡結果は、マラッカ海峡からインド・カザフスタン方面の北航と、インドネシア・インド洋南部の南航ルートの、二つの航跡の可能性を示しているのだという。なぜ、正反対の二つのルートが示されるのか。そもそも、地上レーダーで探知不可能な航空機を捉え、航跡らしきものを記録できる衛星とはいかなるものなのか。また、ACARSとATCトランスポンダーをオフにしていたMH370便のB777-200ERはどのような信号を発信していたのか。

 捜索はインド洋へと広げられるが、これまでとは比べものにならない面積が捜索対象になる。単純な面積比較で、インド洋(7340万平方キロ)は南シナ海(350万平方キロ)の21倍の広さがある。きょう午前の共同通信は、「捜索が困難を極めるのは必至」「ブラックボックスなどの回収も容易ではない」と、さっそく否定的なトーンを伝えている。

 確かに、広大なインド洋の徹底捜索はマレーシア政府だけでは絶対に無理で、では現在捜索に加わっている日本を含む各国が無限に協力できるかと言えば、それも限界があるだろう。タイとベトナムが捜索から離脱することが伝えられている。仮に、海上を浮遊する機体の破片が見つかったとしても、海中に沈んだ機体主要部やブラックボックスを回収するのは至難の業だろう。発生から時間が経てば経つほど破片は遠くに流されるからだ。平均水深3000mというインド洋の海底を捜索するためには、海底探査のノウハウを豊富に持つ大国の協力が不可欠で、では、どこの国がどれくらいの期間協力できるのか、ということになる。2009年6月に大西洋上で起きたエールフランス447便墜落事故の捜索は3年越しで行われ、発生から2年となる2011年5月にようやくブラックボックスが回収され、事故原因がほぼ特定された(悪天候下でピトー管が氷結後不適切な操縦操作により失速)。捜索にはドイツやアメリカが協力し、実際の発見・回収はアメリカの研究機関が保有するソナーや潜水艇によって行われたが、44億円の捜索費用の捻出も含め、原因究明に当たったのはフランスの調査委員会である。事故機の所属がフランス、乗客の多くがフランス人、そして事故機エアバスの製造国でもある、という執念があったからだろう。マレーシア政府にそこまでの執念と財力は、おそらく無い。では自国民が乗客として多く搭乗していた中国に、そこまでの捜索をやる執念とノウハウと政治的メリットがあるかと言われれば、それも恐らくない。

画像 今回の事件は、2003年5月にアフリカのルアンダ国際空港から無許可で飛び立ったまま消息が一切わかっていない、「B727盗難消息不明事件」と同様の経過をたどる可能性が出てきている。


空の“珍事件”──番外編
Nine aviation mysteries highlight long history of plane disappearances
Angola Plane Theft and 6 Other Aviation Mysteries
Without a trace: Mysterious aviation disappearances

捜索見直し、波紋広がる インド洋なら発見困難か
2014.3.16 10:14 [航空事故・トラブル]
 マレーシアのナジブ首相が15日、不明のマレーシア航空機の捜索範囲を発生から8日目になって根本的に見直す方針を示したことに、各国で波紋が広がっている。南シナ海で大掛かりな捜索を展開してきたベトナムやタイが早くも活動中止を表明。乗客が最も多い中国のメディアは「遅きに失した」とマレーシアへの批判を強めている。
 ロイター通信は15日、米当局による衛星データの分析結果を知る関係者の話として「同機はおそらく燃料切れでインド洋に墜落した」と報じた。
 インド洋は水深が3キロ以上あるとされ、捜索が困難を極めるのは必至だ。墜落場所が特定できたとしても、日数が経過していることで残骸が漂流・拡散している可能性もある。飛行状況を記録したブラックボックスなどの回収も容易ではないとみられる。
 インド洋に向かったとの見方が強まっているのは、マレーシアの北西方向の大陸上空を飛行した場合、各国軍や現地で展開する米軍が、レーダーなどでマレーシア機の領空侵犯を察知した可能性が高いことも理由のようだ。(共同)













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悼念・・・マレーシア航空MH370
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九州男児的北京交流部
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内 容 ニックネーム/日時
 自分が小さい頃は、“発展途上国”(死語?)のエアラインなんか乗るもんじゃない!・・と云われておりましたが、この時代になっても・・・デショウカ・・。
 自分の姉が、アメリカから帰省するのに、このマレーシア航空の便を予約しているとか、なのですが、その前に「倒産」してしまうのか〜!?。
ごろごろ
2014/03/17 07:53

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