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zoom RSS 次期政府専用機の整備はANAが受託

<<   作成日時 : 2014/08/13 23:00   >>

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 次期政府専用機がボーイング777-300ERに、整備や乗員要請などの後方支援業務を全日空が受注することが、正式に決まった。

 まずもって、順当、合理的な決定だな、と思う。


 JALがB777の後継機としてA350を大量購入し、エアバスシフトの姿勢を打ち出している以上、ボーイングとより密接な関係を保つのはどちからと言えば、ANAである。部品をより安く買えるのはどちらかと言えば、ANAである。アメリカの事実上の属国である日本が政府専用機としてヨーロッパ製のエアバスを購入することはあり得ず、アメリカ製のボーイングを買う以上、整備委託先はANA、というのは既定路線だったと言ってよいだろう。

 契約期間は2018年から20年だそうだ。ANAは、遅くとも2020年代半ばには旧式化する新政府専用機B777-300ERの面倒を、20年後の2038年まで見なくてはならない。ANAは、B777-200/300ERの後継機としてB777-8/9Xを購入すると発表しているが、この新型機と旧型のB777とで、運用方式にどの程度の共通性と差異があるのかは、実機もできあがっていないので、わからない。ただ、20年前、B747の新型であるB747-400を導入したエアラインの多くが旧型のB747-100/200/300(いわゆる「クラシックジャンボ」または「在来型ジャンボ」)の退役を急いだことからもわかるように、たとえ製品名が同一の飛行機であっても、新型と旧型を併存させるのはエアラインにとって負担であることは間違いない。ANAは、B777-8/9Xの購入発表と同時に、B777-300ERを6機追加導入することも発表しているが、これは新型のB777が完成・納品されるまでの「つなぎ」と見るべき(一部のB777は2010年代中に寿命に到達するが、B777-8/9Xの引き渡しは間に合わない)で、自社の運航機材として旧型のB777をいつまでも使い続ける考えはなかっただろう。

 「政府専用機を支えるエアライン」という名誉と引き替えに、ANAは少なくない負担をしょいこむことになるな、というのが、私の感想だ。

■ANA購入のB777-Xは45%値引き?
 ところで先日、とある関係者から聞いた話だが、ANAがB777-8/9Xを購入するに当たり、ボーイングは「破格の条件」を提示したのだそうだ。条件の一つが、機体価格の大幅値引きで、そのディスカウント幅はカタログ価格の45%だと言われているのだという。これには正直、驚いた。超大型機の売れ行き不振に悩み売り急いだエアバスがスカイマークと契約した価格が「カタログ価格の24%値引き(420億円->320億円)」である。これと比較すると、いかに破格の割引条件であるか。ANAがこれまで、一部を除くほぼ全てのボーイング旅客機を買い続けてきた超優良顧客あるにせよ、である。

 この人物によれば、去年夏ごろのANA社内は、B777の後継機としてA350を選定する方向でまとまりかけていたのだそうだ。東京オリンピックという大イベントを控えている日本のエアラインにとっては、2010年代に機体を受領できるA350と、完成・引き渡しが2020年代にずれこむB777-Xでは、前者が圧倒的に魅力的だろう。ところが、JALが先手を打ってA350の導入を発表してしまったため、「ナショナル・フラッグキャリア」として、ヨーロッパ製の大型機を買うわけにはいかなくなった。羽田の国際線発着枠がらみで、自民党政権に「いい顔」を見せておきたい、という思惑もあった。そこで、完成・引き渡しがいつになるとも知れないB777-8/9Xを購入する条件として、ボーイングから大幅な譲歩を引き出したのだという。追加導入される6機のB777-300ERは、「タダと言ってもいいくらい安い金額」で買い叩いたそうだ。去年秋に私が書いた推測と、ほぼ符合する話だった。この機材選定にあたって、政府なり自民党筋なりから「ボーイングを買え」「買えば政府専用機の整備会社に指名する」というような「声かけ」があったのかどうか、そこまではわからないが、十分にあり得ることだとは思う。

 新聞報道にもあったが、自民党内には「民主党憎し」の感情から、「(与党時代の)民主党が救済したJAL」に対して冷淡な空気があるのだそうだ。国益を忖度し、A350からB777Xへ購入機材を切り替えたANAが、政府専用機の整備業務を受注するのは、やはり既定路線であっただろう。

 政権の意向を忖度し、国と一心同体のような経営姿勢と言えば、かつてはJALのお約束だったはずだが、倒産を経てその役割が、いまはANAに移行した。そういうことなのだろう。





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