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zoom RSS エコノミークラスのリクライニング機構は廃止すべきだ

<<   作成日時 : 2014/09/03 23:21   >>

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画像 CNNのネット版から、ちょっと気になった航空関係ニュース。アメリカで、乗客どうしのリクライニング争いによる緊急着陸(*)が、2週間で3回もあったのだという。(右イラストはアメリカのニュースサイト"Slate"より)

 時系列で事実関係を示すと、次のとおり。

▼9月1日夜、ニューヨーク・ラガディーア空港発フロリダ州ウェストパームビーチ行きのデルタ航空2370便で、前の座席のリクライニングに腹を立てた乗客が騒ぎだし、客室乗務員が来ても騒ぎが収まらなかったため、同便はフロリダ州のジャクソンビル国際空港に着陸した。

▼8月27日、マイアミ発パリ行きアメリカン航空62便で、自分の前の座席のリクライニングに腹を立てた男性乗客が騒いだため、同便はボストン空港に緊急着陸した。騒ぎを起こしたパリ在住の60歳の男は客室乗務員に対する業務妨害の罪に問われ、米国で訴追された。

▼8月24日、ニューアーク発デンバー行きのユナイテッド航空便では、座席リクライニングを阻止する「ニー・ディフェンダー」という器具の使用を巡って乗客同士のけんかが過熱。緊急着陸したシカゴの空港で2人とも降ろされた。
 
 シートのリクライニングをめぐるいざこざが、手を付けられないほどの事態に発展し、緊急着陸にまで至るという事態に、まず驚く。乗り合わせた乗客は、フライトが大幅に遅れ、大迷惑だっただろう。さらに驚いたのは、前席がリクライニングできないようにブロックするための「ニー・ディフェンダー」なる器具が存在するという事実。20ドル程度で売られているらしい。バリ島に出かけていたのでまったくフォローできていなかったが、24日や27日も出来事はアメリカでも大きく報じられたようで、「トラブルは必然。本当の犯人は乗客ではなく、客を締め付ける航空会社だ」などと社説で述べた新聞社もあったらしい(USA TODAY)。

 アメリカを含め、海外のエアラインのエコノミー席の座席間隔は、総じて狭い。アメリカなど、日本人よりも平均的体格が明らかに大きいのに、シート間隔は明らかに狭い。「航空各社がより多くの乗客をより狭い座席に押し込めようとしている」(雑誌「Slate」Alison Griswold記者 "A Fight Over Legroom Forced a Plane to Divert. Airlines Should Have Seen This Coming")という指摘は、確かにそうだ。けれども、前席のリクライニングをブロックするような強引な器具を許可もなくこんな使えばトラブルになるのは必定で、気持ちよくはわかるけれども、こんなものを持ちこんで使ってしまう神経は、モラルを疑われて当然だろう。

 いっそのこと、エコノミークラスのリクライニング機構など、廃止してしまえばいいのに、と思う。

 正直に言って私は、現代の国際線旅客機のエコノミーシートになぜリクライニング機構が付いているのか、理解ができない。あんなものは必要ない。背もたれが正常位置でも寝ようと思えば寝れるものだし、足を伸ばせない狭い座席間隔でシートを無理に倒すと、かえって腰に負担がかかる。だから私は、10時間を超えるような長時間フライトでも、前の座席の乗客が深くリクライニングを倒してこない限り、自分からは絶対にシートを倒さない。後ろに座った人に配慮して、と言うよりも、倒すとかえって疲れるからだ。

 上記Griswold記者の記事によれば、エコノミークラスのシートピッチ(座席間隔)は、かつての標準だった約86センチから82〜76センチ程度に縮小しているという。JALやANAは今も86センチ程度を維持しているはずだが、リクライニングをめぐる議論で、この程度の座席間隔の違いはあまり意味がない。90センチに満たない間隔のシートにリクライニング機構を付けておくことに、そもそも無理があるのだ。前の座席の背が倒れてきたら窮屈さが増し、生きた心地がしない。テーブルがひどく使いづらくなり、食事もパソコンもできなくなってしまう。シートテレビだって見づらくなるし、窓側に座っている人は、トイレに立つこともできないだろう。こういう諸々の弊害を考えたら、エコノミークラスのリクライニングなど、とっとと廃止してしかるべきなのだ。

 ちなみに、新幹線N700系普通車のシートピッチは104センチ、在来線特急車両でも91〜94センチ程度だ。背もたれを倒れるようにするには、最低でも90センチ以上の座席間隔が必要なのである。これよりはるかに狭い飛行機のエコノミークラスで、鉄道車両よりも深い角度のリクライニングが可能なシートがエコノミー席に導入されているのは、不可解としか言いようがない。

 飛行機に乗ると「座席を倒す際には後ろの席の方に配慮を」というアナウンスを聞くことがある。譲り合いの精神で・・・ということなのだろうが、シートを倒したい乗客と、倒されたらイヤな乗客の利害が容易に折り合いがつくものではないから、冒頭のような騒ぎとなり、緊急着陸にまで発展する。ならばいっそのこと、シートのリクライニング機構そのものを廃止してしまったほうが、ずっと乗客のストレスは軽減すると、私は思う。代わりに、リクライニングしなくてもくつろげる形状のシート開発にでも、力を入れてもらいたい。

せめて「リクライニング禁止時間」を
 せめて、フライト時間の半分程度は「リクライニング禁止」の時間帯を設けてほしいと思う。6時間のフライトであれば、離陸後2時間と着陸前の1時間。10時間を超えるようなフライトなら「前半」と「後半」に分ける方法もありだろう。狭い機内、狭いシートピッチでのリクライニング使用は、乗客に耐え難いストレスを与える。このことに、航空会社は、もっともっと自覚的であるべきではないだろうか。

リクライニング争いでまた緊急着陸、2週間で3度目
(CNN) 米ニューヨークを発ってフロリダ州ウェストパームビーチに向かっていたデルタ航空の旅客機が1日夜、前の座席のリクライニングに腹を立てて騒ぎだした乗客のために、途中の空港に緊急着陸した。乗客のリクライニング争いで旅客機が緊急着陸する羽目になったのは、この2週間で3度目。
 デルタ航空便に乗り合わせた乗客によると、編み物をしていた女性客が座席をリクライニングしようとしたところ、後ろの座席の女性客が大声を上げてののしり始めた。客室乗務員が来ても騒ぎが収まらなかったことから、同機はフロリダ州のジャクソンビル国際空港に着陸したという。デルタ航空は、同便で乗客が騒ぎを起こしたため、機長の判断で最も近い空港に着陸したと説明している。空港で捜査員が騒ぎを起こした乗客を連行し、同機は目的地のウェストパームビーチに向かった。
 これに先立つ8月27日にも、米フロリダ州マイアミからフランスのパリに向かう国際便で、自分の前の座席のリクライニングに腹を立てた男性乗客が騒いだため、同機がボストンの空港に着陸している。騒ぎを起こしたパリ在住の60歳の男は客室乗務員に対する業務妨害の罪に問われ、米国で訴追された。客室乗務員の業務妨害は米連邦法で禁止され、違反した場合の最高刑は禁錮20年。
 8月24日にはユナイテッド航空の米国内便でも、座席リクライニングを阻止する「ニー・ディフェンダー」という器具の使用を巡って乗客同士のけんかが過熱。緊急着陸したシカゴの空港で2人とも降ろされた。



*「緊急着陸」とは、機体故障やハイジャック、一刻を争う急病人の発生など、乗員が「緊急事態」「管制上の優先扱い」を宣言した場合のみを指すのが本来の語義で、それ以外は「臨時着陸」「予定外の着陸」などと表記するのが正確だが、それらも含めて「緊急着陸」と呼ぶのが日本では定着しているので、本稿はそれに従った。




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