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zoom RSS 寝台特急「北斗星」まもなく廃止、について

<<   作成日時 : 2015/01/14 23:00   >>

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画像 寝台特急北斗星の定期運転が3月で廃止されるのを前に、2016年春の北海道新幹線開業以降も「北斗星」「カシオペア」を臨時列車などの形で存続させるよう、北海道などがJR北海道に要請したのだそうだ。JR側はカシオペアについては含みを持たせつつも、北斗星は今年8月で臨時列車としての運転も終了する方向だという。

 いまや寝台特急はJRにとって、どんなに人が乗っても儲からない、完全な「お荷物列車」となってしまった。儲からない列車はとっととやめてしまおう、というのは企業としては、ましてJR北海道のような体力のない会社にとっては当然の判断で、沿線自治体がいくら存続を要請しても、可能性は限りなくゼロだと思う。残念ながら。

 北斗星が、来年3月の新幹線開業を待たずに廃止される理由は、車両の老朽化や青函トンネル内の新幹線走行試験などと言われているが、結局のところ「儲からない」、その一言に尽きると思う。

画像 北斗星は人気列車である。東京(上野)発の定期ブルートレインが北斗星のみとなってからは、閑散期でも指定券が取りづらい状態だった。(廃止が発表されて以降は、乗車1か月前の「10時打ち」でもよほど幸運でなければ指定券を買えない状態らしい) それなのに「儲からない」とはどういうことかというと、長距離の寝台特急列車は、たとえ全便が満席になったとしても、鉄道会社が収益を上げられるものではなくなっているのである。北斗星のため「だけ」に老朽化した車両や機関車を保有整備するコスト。一般の電車とは異なる運転技術を必要とする(資格は共通)乗員を維持訓練するコスト。寝台清掃やリネン交換などのコスト。運転区間が複数のJR(北海道と東日本)にまたがることによる、ダイヤ調整の煩雑さ。災害で輸送障害が生じたときに真っ先に運休となるのが、北斗星など長距離寝台列車であることを見ても、JRにとってこれらの列車がいかに「邪魔物」か、がわかる。

 寝台特急列車の不採算は、この10年やそこらのことではない。ブルートレインブームが起きた1970年代の末から、既に赤字だったという。サービスアップのためにB寝台を3段から2段化したり、A寝台個室を導入するなどして、一編成あたりの定員を減らしたからだ。定員が減れば当然、運賃収入は下がる。それでも寝台列車を維持できたのは、採算性の指標が乗車率や線区ごとの営業係数しかなく、1列車あたりの採算性が厳しく検証されることがなかったため、不採算が顕在化しなかったからだろう。JR以降後、全国の寝台列車が徐々に数を減らしてゆく中、廃止の理由は多くの場合「利用の低迷」と説明された。しかし、「あけぼの」や「北斗星」「トワイライトエクスプレス」のような利用好調な列車も廃止されてしまう。なんのことはない。元々、何人乗っていようとも赤字に変わりはなかったのだ。JR各社が、いよいよそれに耐えられなくなった。そういうことなのである。

 車窓を眺め、ガタンゴトンという音を聞きながらゆっくりと旅をしたいというニーズは今も根強い。しかし、今やそれは、「ななつ星」のような途方も無い料金を払わなければ体験できない、途方も無い贅沢になってしまった。効率と経済合理性をひたすら求める世の中が、夜汽車の旅を放逐し、とてつもなく値段を釣り上げてしまった。時代の流れというにはあまりにも残念な、変化である。
画像
▲北斗星は、青函トンネル開業と同時の1988年3月に運転を開始した。札幌駅で「上野行き」の行先表示を目にしたときには、北海道と本州が本当にレールでつながったのだ、という実感がふつふつとこみ上げてきたものだ。





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