旅するデジカメ〜札幌発東京定住日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 辺野古の基地建設をめぐり、これから起きるであろうことを想像してみる

<<   作成日時 : 2015/03/23 23:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

画像 沖縄県の翁長県知事が、辺野古の基地建設のための作業を停止するよう、沖縄防衛局に対し指示した。だが、政府は指示に従わず、作業を続ける方針だという。選挙で選ばれた行政の許認可権者の指示を無視するという異常事態。蛙の面に小便とは、このことだ。予想はできたことだが、県と国とが正面衝突するという、憲法も地方自治法も、この国の法体系が「想定外」とする局面に入ろうとしている。

 辺野古の基地建設をめぐり、これから起きるであろうことを想像してみる。


 翁長知事はおそらく、岩礁破砕許可や埋め立て許可といった、基地建設工事に関わるもろもろの行政認可を、この数ヶ月の間ですべて取り消すだろう。けれども、政府がそれですんなりと工事を中止するということは、おそらくあり得ない。「県の認可取り消しは不当」として、平気の平左で工事を続行するものと思う。

 県の許可がないのに工事を続けるのは、形式上は違法となろう。だが国が「一度出した許可を取り消すことこそ違法」と主張すれば裁判で決着を付けるほかなく、最高裁で判決が確定するまでには10年近い年月を要し、その間に基地は完成してしまう。進行中の工事を止める手段としては仮処分の申し立てがあるが、工事中止の仮処分命令を取ったとしても強制力はない。裁判所執行官の権限が、フェンスと米軍兵に守られた海上の工事現場にまで及ぶことはないだろう。裁判所の命令違反を承知で工事を続けることは可能で、逆に工事続行の地位確認を求める仮処分申し立てを起こすこともできる。そもそも仮処分という制度自体、地主と抵当権者とか、住民と建設業者のような、民対民の係争ごとでの地位や財産保全を目的としたもので、地方と国のような行政機関どうしが互いの施政権の及ぶ範囲と実行行為の当否(認可取り消しと工事の続行)を争うことなど、想定されていないはずだ。

 何を言いたいかというと、国が「高度な国家目的完遂のためには手段を選ばない」「法的正当性は裁判で決着をつければいい」という居直りを決め込んでしまえば、実質的に工事を止めることは、極めて困難だということである。泥棒が相手の面前で盗みを働いた上で「オレのやったことが犯罪にあたるか否かは裁判で決着をつければいい」と言って逃亡しようとすればたちまち取り押さえられようが、海保、警察、自衛隊、そして米軍という圧倒的チカラを持った国に対しては、それができない。国家権力の暴走に対し、民衆や地方政府はこれほどまでに無力なのである。

 事実政府は、選挙で圧倒的な民意が示されているにもかかわらず、「民意なぞ関係ない」として工事に着手し、反対運動に従事する住民を「制圧」と称して押さえつけている。

内閣支持率が下がれば工事は止まる
 最大のポイントは、そういう暴走政府、内閣に国民が支持を与えるのか、という点にあると思う。いくら政府でも、なりふり構わぬ工事強行が全国に知れわたり、批判を受け、それがきっかけで内閣支持率が2〜3割にガタ下がりすることは、さすがにまずい。そうならないよう、「沖縄の主張は単なるワガママ」「反対しているのは一部だけ」「地元の意向よりも国家の意思が大事だ」というような世論対策を猛然とやるはずで、一部在京メディア(名前を出すまでもあるまい)は、嬉々としてその協力にいそしんでいる。

 大変残念なことだが、沖縄の民意だけでは、辺野古の埋め立て工事は止められない。工事を止める手段は、この国全体の民意しかない。地元の意向を完全に無視して工事を強行すること当否。迷惑施設である米軍基地を沖縄に押し付けておくことの当否。さらに、貴重な生態系が存置された海を潰してまで外国軍のために基地を作り与えることの当否。そして、そこに天文学的国費(総建設費は関西国際空港の建設費をも上回るだろうと言われている)を投じることの当否である。国民一人一人がこれを自分のこととして考え、そのための行動・・・自分で直接何かができなくても、運動に関わる人を応援するとか、できることはいくらでもある・・・を取り、政府に対して「NO」「ちょっと待て」の意思を示すことが出来れば、工事はたぶん、止められる。野党が国会で追及し、内閣支持率がガタ下がりすれば、ごり押しはさすがにできない。だが、本土国民の大多数が、「自分に関係ない」「迷惑施設は沖縄に置いておけばいい」「国が進めると言ってるんだから、そうさせておくのがいい」「国に楯突くと、良いことはない」などと考えていれば、国は平気でムチャクチャをやる。現に、県が投入を認めていない海域に勝手に何十トンものコンクリートブロックをぶち込み、サンゴを押しつぶし、反対派住民を力でねじ伏せ、アメリカ海兵隊による不当逮捕を許している。国全体の民度が今のままなら、辺野古の基地建設は止められない。残念ながら。

 辺野古の基地建設を止めるための唯一の手段は、国民全体が安倍政権のやり方にノーを突き付けることである。国政選挙は当分ないが、世論調査の動向は内閣に対し常にプレッシャーとなる。いま沖縄で起きていることが十分に伝われば、潮目は変わる可能性がある。希望は、まだある。

 辺野古の基地建設をめぐる問題は、この国が民主主義国家なのか、政府の暴走を国民が許す専制政治国家なのかを問う、重要な試金石となるだろう。
【Ocean Radio@2015】







テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
辺野古の基地建設をめぐり、これから起きるであろうことを想像してみる 旅するデジカメ〜札幌発東京定住日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる