旅するデジカメ〜札幌発東京定住日記

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zoom RSS ヒトはミスを犯す・・・徳島空港重大インシデントについて

<<   作成日時 : 2015/04/07 01:55   >>

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 滑走路上の作業車の存在を忘れて管制官が定期便旅客機に着陸許可を出していた5日の徳島空港での一件。管制官、なにやってんだ? という指摘は当然なんだけど、疑問として、滑走路上にいた作業員は管制塔の無線交信をまったく聞いていなかったのか? と思った。
 
 聞いていたら、定期便のジェット旅客機に対して着陸許可が出されたことを認識して、「ヤバイ」と思って退避するだろう。あるいは、自分らがらまだ作業中だから着陸許可を取り消せ、と管制塔に緊急通報するだろう。地方空港なら、着陸許可から接地までは少なくとも1〜2分はあるはずだから、時間的余裕はあった。管制官に一義的責任があるのは当然だと思うが、「ヒトはミスをおかす」という前提に立ったフェールセーフ、あるいはフールプルーフが機能しなかった事案だな、と思う。これで視界が極端に悪かったり、パイロットが障害物を警戒していなかったら、アウトだよ。重大事故だよ。

 北海道の地方空港で、空港施設内を行き来する作業車両に同乗させてもらった経験が、何度かある。ドライバーや助手席に座る係官の様子を観察していたが、滑走路や誘導路に入る際には、無線を使って必ず管制塔と連絡を取り、承認を得ていた。「こちら、○号車。これより作業のため滑走路進入します。支障ありませんか?」「支障ありません」。やりとりは、こんな感じ。交信に使用する周波数は、離着陸機に指示を出すのと同じ周波数。(タワー周波数などと呼ばれるヤツ) だから、近くを飛ぶ飛行機への指示も聞こえるし、到着機に着陸許可が出たりすればすぐにわかるようになっていた。クルマを離れるときには必ずハンディ無線機を持っていた。空港内で、飛行機が行き交う場所に立ち入る場合はこうして必ず無線をワッチし、周囲の状況を把握するものだと思っていた。

 徳島空港の場合、このへんの安全管理はどのようになっていたのだろう、と思う。
【Ocean Radio@2015】


【追記】
 コメント欄で指摘を受けて知ったが、工事等の作業で人や車両が滑走路に立ち入る場合、作業指示や安全管理の交信用と離着陸の航空機の管制用と、周波数を使い分ける場合もあるようだ。
 ただ、安全管理という観点では、航空管制と工事作業管制とで周波数を使い分けるべきではないと考える。滑走路上では航空機も車輛も作業員も一つの物体としては変わりがなく、互いの衝突は絶対にあってはならないからだ。周波数が同じであれば、到着機が「いま滑走路上に作業車がいるな」「まだ退避指示が出ていないから要注意だな」とか、作業員側が「到着機が接近中だから滑走路を空けなくてはならないな」などと周囲の状況を把握することができる。また、点検や工事で滑走路や誘導路などを行き来する人間は、英語で行われる航空管制の最低限の要素(離陸許可、着陸許可、着陸復航など)は理解できなくてはならないと思う。
 本文に書いたこととも重複するが、1人のミスが致命的な事態に直結するような構造は、あってはならない。ヒトはミスを犯すという前提で、そのミスをカバーして事故を回避できる冗長性を確保しておくことが、安全確保の要諦だ。
2015.4.9【Ocean Radio@2015】



あわや…滑走路に作業車両、日航機着陸やり直し
2015年4月5日 23時39分 読売新聞

 5日午前11時頃、徳島県松茂町の徳島空港で、羽田発の日本航空455便(ボーイング767―300型機)のパイロットが着陸しようとしたところ、滑走路に作業車両を発見し、着陸をやり直すトラブルがあった。
 日本航空によると、いったん車輪が着地したが、すぐに離陸して危機を回避したという。同機は約25分後に着陸。乗客乗員計67人にけがはなかった。
 徳島空港は、海上自衛隊の航空機と民間機が滑走路を共用。空港の管制・管理は海自徳島教育航空群が担当する。同群によると、滑走路では当時、委託を受けた民間業者が同群の車両を使い、航空機に滑走路終端までの距離を知らせる「距離灯」の電球交換をしていた。だが、管制官が業者に退避の指示を忘れ、無線で着陸許可を出したという。
 日航によれば、パイロットは滑走路上空に差しかかる前に作業車両の存在に気づき、「着陸やり直し」操作の過程で車輪を着地させ、直後に離陸。この後、同機は上空を旋回し、再度着地を試みた。その際、車両は滑走路から出ていたが、パイロットは視界不良のため着地寸前で再び高度を上げ、結局3回目で着陸に成功したという。
 同群の久保内修一司令は、「一歩間違えば重大な事故につながるミスで、極めて遺憾。原因究明と再発防止のための教育に万全を期する」とのコメントを発表した。
 運輸安全委員会は、事故につながりかねない「重大インシデント」として、6日に事故調査官2人を現地に派遣し、原因調査を開始することを決めた。




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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
私が預けられた無線は、ワターとの交信専用でした。
タワーの職員さんは、他の通信も聞ける無線機の様でしたが。

電球交換の業者だったら、私と同じ条件かも知れませんね。
管理する軍隊が違いますけど(^_^;)
皮算用
2015/04/07 20:38
コメントありがとうございます。
トラフィックの少ない空港でしたら、航空機とタワーとの交信用周波数を作業指示用とも共用しているんじゃないかと思いますが、どうなのでしょうね。地方空港でタワー無線を聞いてると、「いまから滑走路に進入します」みたいな交信が入ってくることがありますから。

タワーの管制官が聞いているのは、アプローチやエンルートなど、タワー以外の交信周波数でしょう。(ブログ筆者)
海ラジ
2015/04/08 08:46
トラフィックが多いというか少ないというか・・・
RWは使われないのですが、ホバリングの練習をしている回転翼が一杯いました。
航空管制域への入場に際し私に出された指示は、移動する際にタワーに報告すること。例えばRW中央からイーストエンドに移動・・・とか。タワーから来る指示は聞こえましたが、パイロットの声は、聞こえなかったです。ホバリングだって、移動の際は、絶対タワーに許可を求めるはずですよね。
皮算用
2015/04/08 19:30
コメントありがとうございます。
同一RWY上であっても作業用と航空機用で周波数を使い分ける例もあるのですね。

とは言え、ご指摘の事例ではRWY上にエンジン起動中の航空機がいるのに作業車を滑走路に入れていたことになり、安全管理のあり方としてどうなのかな、という気がいたします。(ブログ筆者)
海ラジ
2015/04/09 11:07

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