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zoom RSS 北朝鮮の漁船員ついに逮捕

<<   作成日時 : 2017/12/11 23:00   >>

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 ​松前小島に漂着した北朝鮮船の船員が、おととい(12月9日)ついに窃盗容疑で逮捕された。事情聴取を拒否した上に逃走まで試みたのだから、当然と言えば当然だろう。法治国家としてスジは通した、メンツは保った、そういうことにはなるだろう。

 感想が2つある。

 1つ目は、あの北朝鮮の漁船員は、あそこまでの乱暴狼藉を働いて、タダで済むはずがない、ということを考えなかったのか、ということ。被害に遭った島の避難小屋の様子をテレビなどで見たが、あれは窃盗などという生易しいものじゃない。破壊と略奪、海賊行為に等しい行状だ。無人島とは言え、上空や海上が常にパトロールされている日本の施政下に船で乗り付ければ、必ず見つかる。ボロ船で、逃げられるわけもない。そうなったら、悪事は当局の覚知するところとなり、拘束され、日本の法律で裁かれ、すみやかな帰国はかなわぬことになる。そんなことすら理解できない程度の知性の持主だということに、驚きを禁じ得ない。

 ここからは想像だが、あのボロ船の船員たちは荒れ狂う日本海で何度も死線をさまよい、周囲では仲間の船が次々と転覆沈没し、命を落として行く様子を目の当たりにしてきたのではないか。ある報道で、「毎年300隻以上が出漁し、戻って来るのは数十隻」という脱北者の証言を伝えていた。にわかには信じられないし、この証言の真偽は確認のしようがないが、もし事実だとすれば生還率3分の1以下という、凄まじい「戦場」だ。こんな中をどうにか生き残り、日本に漂着した船員たちは「自分たちは一度死んだ、この世にいないも同然の者ども。どうにでもなれ」というような感覚を抱いているのではないか。自暴自棄で理性の及ばぬ精神状態にあるとすれば、松前小島での略奪も巡視船からの無謀な逃走劇も、逮捕時の無意味な抵抗も、合点が行くと言うものだろう。日本国民にとっては甚だ迷惑な話だが、自暴自棄になった相手は何でもやらかす、ということは記憶にとどめてよいと思う。

 2つ目は、漁船員たちが「帰国したくない」と言い出したとき、日本政府にはその先のシナリオがあるのか、ということ。これは、難民問題に詳しいロンドン大学高等研究院難民法イニシアチブの橋本直子氏がブログで指摘していることだが、船員たちが日本政府当局に拘束されたことはピョンヤンに筒抜けなので、北朝鮮に帰国した後は非常に厳しい尋問・拷問・処罰、最悪の場合は処刑などが待っているのだと言う。そして家族を実質的な人質に取られた状況では「北朝鮮に帰りたい」と言うものの、逮捕・拘留・収容の期間が長くなると、「帰国すると金正恩によって拷問や迫害される危険があるので、帰りたくない」と言い出す可能性が出てくるのだそうだ。すると船員たちは「難民の定義」にぴたりと当てはまることになるので、日本政府は彼らを難民として保護する責任が出て来るのだという。無理やり北朝鮮に強制送還しようものなら、国際的に非難を浴びるだけでなく、日本政府が今まで重ねてきた「金正恩体制に対する圧力」や批判といった外交努力が一瞬で水の泡になるのだと。

 だとすれば、これは大変なことだ。うまい具合に「韓国に行きたい」と言ってくれればよいが、「帰国したくない。日本にいたい」と言った場合は、中長期的な日本社会への定住支援の責任が出る可能性があるということである。法治国家としての面子を保つのはいいが、そこまでの覚悟を持った上でのことなのか。逮捕はしたものの、何かと理由を付けて不起訴・釈放とすれば、逆に面子は丸つぶれじゃないか。

 逮捕した被疑者を勾留できるのは、再逮捕した場合を除き、最長20日だ。今月29日に、拘留満期が訪れる。暮れも押し迫るこの時期、検察はどんな判断を下すのだろう。



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