東京~大阪 日帰り出張

画像 久しぶりの大阪日帰り出張。品川から「のぞみ」に乗る。

 マイル奴隷としては、できれば飛行機を使いたいところだが、大阪市内への日帰りなら、どう考えても新幹線の方が効率的だ。運賃はほぼ同じだが、飛行機は「余裕時分」を多めに取らなくてはならないので、実質の移動時間は新幹線より長くなってしまう。

 鉄道なら駅に10分前到着で十分だけど、飛行機なら空港に最低でも30分前、アクセス交通の支障も考えたら、もっと余裕を持たないと怖い、とか、そういうこと。

「のべ所要時間」では新幹線が有利
 東京~大阪だと、空港アクセスに30分ずつで1時間、航空ダイヤ上の運航時間(スケジュールド・ブロックタイム)が1時間10分、これに乗降機や保安検査に必要な時間が最短でも出発30分、到着15分。これらを足しただけで、「のぞみ」による移動時間より明らかに長い。実際には、搭乗便の遅れやアクセス交通の遅れも想定した余裕時分を加えなくてはならない。航空便は、スケジュールから15分以内の遅発・遅着は「定時運航」にカウントされるので、この程度の遅れは常に想定しておく必要がある。しかも、羽田~伊丹便は1時間に1本しかない(エアラインを問わなければ30分にら1本だが、そもそもマイルが目的なのだなら、スケジュール優先で便を選んでは飛行機を使う意味がない)から、10分に1本の「のぞみ」に比べると、ロスが大きい。特に日帰りの場合、片道30分のロスは往復1日で60分のロスになる。無視できない。

「移動は飛行機」が好まれる理由
画像 「東京~大阪の移動は絶対飛行機」と言う人も私の周りに少なくないが、それは移動時間の多寡よりも、新幹線車内で2時間半缶詰めにされることをどう評価するか、ということのようだ。

 飛行機ならトータルの移動時間は長くても、座りっぱなし、缶詰めの時間は1時間10分で済むから、そっちの方が楽だ、と。まぁ、わからなくはない。久しぶりに新幹線に乗って実感したが、けっこう揺れるし、騒音も大きい。モーター音はかなり抑えられているものの、風切音やレールと車輪の摩擦音だけは、どうしようもない。人にもよるし、振動は座席の位置でも異なるが、読書やPC仕事にあまり向く環境ではない、ということは言えるだろう。座席の広さを除けば、居住性は飛行機の方が上だ。寝るか、音楽を聴く以外にすることがない2時間半というのが多くの人にとって苦痛、というのはよくわかる話ではある。

 私の場合は、札幌~釧路4時間の特急移動(ディーゼル音と路盤の悪さで騒音と振動は新幹線の比じゃない)がまったく苦にならないし、もっと言えば成田~ニューヨークのエコノミー席13時間の旅も平気な体質なので、2時間半くらいなんとも思わないのだが、世の中そういう人たちばかりじゃない、ということ。

 似たようなことを東京~広島の移動についても書いたことがあるが、2~3時間、あるいは4時間というまとまった時間、車内に閉じ込められたままになるのは苦痛、と考える人は、意外と多いようだ。だからこそ、羽田~伊丹わずか500キロ(ジェット機の性能からすれば)にあれだけ多頻度で大型機(B777、かつてはB747)を飛ばす需要が存在するのだろう。

 けれども、上に書いたように、時間的合理性の点でも、それから環境負荷の点でも、軍配が上がるのは明らかに新幹線だ。羽田の発着枠は逼迫している。新幹線で代替可能な区間に関しては、就航を制限する方向(着陸料を特別に引き上げ、運賃を値上げさせて需要を抑制する)で政策誘導し、その分を国内の他地域や国際線に向けてはどうかと、私はいつも思う。
【Ocean Radio@2015】




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この記事へのコメント

「東京~大阪 日帰り出張」について
2015年04月19日 19:21
東京~大阪は、その需要の旺盛さで飛行機もある程度の
シェアを獲得できているに過ぎないと思う。
人が多ければ「長時間閉じ込められてる・・・」と考える人数も比例して多くなるだろうし。
東京~大阪より格段に利用者が減り、少し距離が長い
山陽区間の大阪~福岡では飛行機シェアは20%を
切っていますし、更に少ない東京~盛岡に至っては
飛行機は撤退状態です。
花巻空港の位置がクソレベルってこともありますが、
仮に東京~盛岡に東阪同等の需要があったなら、東京~
花巻便にも20%程度の客が付いていたかもしれません。
高速鉄道で2時間30分程度の都市間で航空が多数の便数で残っているというのは、いかに東京~大阪の日常の
移動者数が世界的に見ても異常な部類だと言うことがわかります。

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