都知事選の鳥越俊太郎候補をどう考えるか

画像 参院選が終わったばかりなのに、メディアの関心事はすっかり都知事選だ。ニュースが消費されるのは何と速いものか、と思う。あと少しすれば、民進党が救いがたい敗北を喫したことも、投票率が相変わらず記録的に低いことも、憲法改正発議がやろうと思えばいつでもできる状態になっていることも、メディアも国民もきれいさっぱり忘れてしまうのではないだろうか、と思う。

 ところで・・・。きのうの夜から急に名前が出てきた鳥越俊太郎氏。きょう午後には会見を開き、正式に出馬表明をした。野党4党の党首と握手までして見せていた。わたしゃはっきり言って、気に入らない。理由は3つ。

①思いつき立候補
 もともと、選挙に出るべく政策を練り上げたり支援者を集めたりしていた人物ではない。その後の顛末はともかくとしても、早くから政界進出という進路を描き準備をしてきた東国原英夫などとは、この点で決定的に異なる。参院選の結果に憤り、思いつきのように、野党統一候補という神輿に乗ってしまうようなところに、小池百合子にも相通ずる「オレでも都知事くらいなれそうだぜぇ~」というような軽さを感じてしまう。

画像②ジャーナリストとしての矜持はどうした?
 「ニュースの職人」と名乗り「生涯アウトサイダー」などと宣言してきた人物がインサイダー(権力の側)になろうとする。そのことの整合性はどう説明する? もっともこの人は、「ジャーナリスト」を名乗りながら商品広告に長期間堂々と露出する節操の持ち主だから、ジャーナリストとしての矜持と言ったって、その程度のものなのかも知れないが。ジャーナリストという肩書きのまま、政府や企業の委員を引き受けたり広告に出たりする人物を、私は基本的に、信用しない。

画像③年齢と健康問題
 鳥越氏は76歳。しかも、ガンで手術を4回も受けている。4年の任期を全うできるのか。その先はあるのか。病に倒れる不安がないと言えるのか。選挙で選んでもらう以上、少なくとも2期8年はやれる身体能力を備えているべきだと思う。新人なら、この先8年間一切の健康不安がないこと、それが条件。そうでない人物は、立候補すべきでない。

 いわば「究極の後出しジャンケン」(これ自体は、きょう小池百合子が記者の質問に答えて出てきた言葉だが)として都知事選に立候補する鳥越俊太郎氏には、とある映画の台詞を送りたいと思う。

 「人々が記憶するのは、その人が何をやったかではなく、『最後に』何をやったか、だ」。

 映画「THE INSIDER」(1999)で、クリストファー・プラマー演じる高名なニュースキャスターが、自分の番組の不祥事を暴露されたことに激高する場面で、出てくる台詞だ。なんとも含蓄のある言葉ではないか。

 とは言え・・・与党系候補が勝ち、自民党をさらに勢いづかせることにだけは、なってほしくない。無所属や泡沫候補に投票することで、結果として与党系候補の当選に手を貸すことになってもよいのかと考えると、それもしたくない。

 政治は「悪さ加減の選択」とは福沢諭吉の名言(それを広めたのは丸山真男)だ。いま示されている選択肢の中で最悪の選択とは、与党推薦の候補が勝利し、ヤツらがさらに調子に乗ることである。それを阻止するためにどうすればよいのか、と考えると、解の範囲は非常に狭まる。もっとも、ここまで書いておいて、私にもはや都知事選の選挙権はないのだが。

 ジャーナリストとして有名な人物が都知事選の候補として取り沙汰されるのは、この20年ほどの間では、筑紫哲也、池上彰に続いて、3人目だ。3度目の正直がまさかあるとは・・・と思う。

【Ocean Radio@2016】


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この記事へのコメント

うー
2016年07月13日 22:08
宇都宮さんを差し置いて、という感が否めないですな。

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