9月入学を提案…知事たち、本気で言ってる?

 コロナ禍による学校の長期休校のため、突如浮上した「9月入学」について。私は、9月入学の導入に基本的には賛成の立場なのだが、コロナ禍のこのタイミングで9月入学導入というのはいかにも拙速。どさくさ紛れで導入したって、いいことないぜ。「この機に乗じて」という気分もあるのだろうが、ちょっと待て、と思う。
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▼会計年度と学校年度がズレることで様々な社会活動に齟齬が生じる。企業の新卒採用や教員人事、予算など。

▼北海道など北日本地域は、気温が下がり日照時間が短くなり、屋外活動がやりにくくなり始める時期に「新学期」を迎える。運動系の部活に制限が生じるから西日本と格差になる。

▼さらに言えば、「これから暖かくなる、明るくなる」(4~7月)時期に迎える新学期と、「これから寒くなる、暗くなる」(9~12月)時期に迎える新学期。生徒にプラスのモチベーションを与えられるのはどっちか。(特に北日本)

▼そもそも、9月新学期の国では学校開始年齢が日本よりおおむね半年早い。今のまま9月入学にずらせば、通常より半年遅れ。つまり外国と1年遅れということになるが、それでいいのか。どこかでその差を詰めるのか? (幼稚園・保育園を1年短縮)

▼これは些末なことかも知れないが、今年の新学期をこの9月スタートにするなら、それは「2020年度」か「2021年度」か。海外に合わせるなら当然2021年度。つまり、学校年度的には2020年度(令和2年度)は消滅する。それでいいのか? それとも、海外と1年遅れ、会計年度と半年遅れにするのか?

 ざっと思いつくだけでも、詰めるべき論点は多岐にわたる。しかも、社会制度にあまりにも大きな影響を与える。1~2か月の議論で結論が出せるようなものではとてもない(今すぐ決めたとしても大混乱だろう)。「9月入学」を「提案する」などと言ってる知事たちは、それをわかって言っているのだろうか?

【Ocean Radio@2020】