高卒でパイロットを目指す・・・のブログが超オモシロイ

 高卒でカナダに渡りパイロットを目指す・・・という若者のビデオブログがおもしろくて、見始めると時間を忘れてしまう。

 何がなんでもパイロットになりたい! でも、航空大学校の競争倍率(約10倍)を突破する自信はない。私大のパイロット養成学科は学費(約1500~2000万円)の点で無理。だったら自費で海外に渡ってライセンスを取ってしまおう! 考え抜いた末に、そういう決断に至っただそうだ。

 すごいぞ! その決断力、行動力。そして飛行訓練の様子を自撮りして編集・公開できるマルチロール能力、セルフプロデュース能力。若者の感性ってすごいな、と素直に(若干のうらやましさも含めて)思う。

 とは言え、パイロットの道はそう簡単じゃない。彼が目指しているのがエアラインパイロットなのか、使用事業(測量や遊覧飛行など)なのか、活躍の場が日本なのか海外なのか、そのへんが判然としない中で余計な心配だろうけど、いちおう書いておく。

■自費訓練者のエアライン採用は超難関
 日本の会社に就職するなら、エアラインにせよ使用事業にせよ、海外のライセンスを日本のライセンスに書き換えなくてはならない。事業用操縦士(クルマの二種免許に相当)は実技試験もあるから、実技のための訓練費用に500万円ほどかかる。海外での訓練費、生活費も合わせると、トータルで私大のパイロット学科とそう変わらないはず。無事日本のライセンスを手にできたとしても、エアラインに採用されるのは超難関。なぜなら、日本のエアラインの採用は、①自社養成、②航空大学校、③私大パイロット学科、④その他(自費ライセンス取得者)の順になっていて、④の門戸はごくわずかだから。2名の募集に100人以上が応募してくるようなこともあるらしい。その100人はみなプロパイロットの資格保持者、プロペラ機の教官や遊覧飛行のパイロット経験者もいたりするという。海外での自費ライセンス取得は、入り口(訓練機関への入校)は簡単でも、出口(パイロットとしての就職)には高い壁があるのが現実のようだ。

 もう少し詳しく書くと、JALのパイロット採用は今も①②のみ。ANAは①②おメインにわずかながら③も採用するが、④はなし(グループは別)。④まで門戸を開いているのはJAL・ANAのグループエアライン(ANAウィングスなど)とスカイマーク、エアドゥなどの新規航空会社、そしてLCCということになるようだ。そういった社も①②③で必要数がほぼ足りるので、④の採用は超高倍率だという。そういう事情を知ると、世に言う「パイロット不足」なんて本当? と思えてしまう。

■パイロット訓練生の8割が最初期で断念
 もう一点、就職以前にパイロットのライセンス取得自体が、とんでもなく高いハードルなのだ。自社養成や航空大学校は高い試験倍率で選抜されるので、パイロットとしての適性を備えた者しか訓練に入ることができない。が、事実上無試験で入れる海外飛行訓練学校の場合、適性がない、向いていない、付いて行けないという理由で訓練を断念するリスクが他の手段に比べて格段に高いと言える。実技だけでなく座学もあるし、教科書も授業も教官も、すべて英語である。断念してしまえばそれまでの時間、費用はすべて無駄になるが、当然自己責任だ。実際、アメリカの場合は、パイロットとして最初級の自家用操縦士のライセンスでさえ、8割が訓練途中で挫折してしまうのだという。自社養成や航空大学校は同期として10人程度がまとまって訓練を受けるため、同期生どうしの助け合い、切磋琢磨、情報交換で訓練効果が上がる面が多分にあるそうだ。そういう要素がほぼ期待できない海外で、たった1人で勉強し、筆記、実技の試験をパスできる実力を付けて行くいは、並外れた勉強量と精神の強さが必要になるはず。

 もっとも、訓練飛行の様子を自撮りしている(操縦席にカメラを2台仕込んでいる)時点で、この若者は並外れた精神力と器用さを持っていると言えるのかも知れない。並の訓練生であれば、飛行に集中するため、撮影する余裕など微塵もないはずだ。
頑張ってほしい。無事ライセンス試験に合格し、就職するまで、できればその先も、ぜひビデオブログを続けてほしいものだ。その蓄積は、同じようにパイロットを目指す若者や、航空に関心を寄せる者への貴重な資料となること、間違いなし。Good Luck!

【Ocean Radio@2020】



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた

この記事へのコメント

  • 大嶋昌治

    はじめまして。福井市在住の大嶋昌治(おおしままさはる)と言います。聖書預言を伝える活動をしています。

    間もなく、エゼキエル書38章に書かれている通り、ロシア・トルコ・イラン・スーダン・リビアが、イスラエルを攻撃します。そして、マタイの福音書24章に書かれている通り、世界中からクリスチャンが消えます。その前に、キリストに悔い改めて下さい。2020年を悔い改めの年にしてください。携挙に取り残された後のセカンドチャンスは、黙示録14章に書かれています。
    2020年08月23日 19:02