シンガポールにて

 シンガポールにやって来た。中心部のシティホールにあるホテルにチェックインしたのが午後3時、インドネシア・ビンタン島のホテルを出発したのが午前10時。1時間の時差があるから実質4時間の移動だ。シンガポール~ビンタン島は高速船で55分の距離(約40キロ)なのだが、前後のイミグレーションやチェックイン、税関検査に要する時間を入れると、これくらいになる。いくら距離が近くても、国境を越えて移動するというのはそれなりの面倒さと時間消費を伴う行動なのだ。

 シンガポールを訪れたのは1999年10月以来、12年ぶり。ウワサには聞いていたが、マチの様子は一変していた。キレイになった。いや、元々キレイだったのが、さらに綺麗な都会になった。見た目には、シンガポール川の河口付近にあたるベイフロント地区が再開発され、トリプルタワーの上に船を乗せたようなマリーナベイサンズホテルや世界最大の観覧車ができたことが、最大の変化だ。かつては、水を吐くただの置物のようだったマーライオンは、周辺が公園として整備されたし(残念ながら今回は修復工事中だったが)、倉庫や埠頭が立ち並び、昔の刑事ドラマの麻薬取引現場にでも出てきそうなマーライオンの西側の地区はきれいに再開発され、気持ちよく散歩ができるウォーターフロント地区に変わっていた。東京のお台場(13号埋立地)が再開発で様変わりしたのに似ている。

 この地を初めて訪れたのは、1997年2月。その次が前回の99年10月なので、今回は3回目の訪問になる。過去2回の訪問はどちらも、バンコクを基点にマレー半島を縦断する旅の終着点として、シンガポールを選んだ。少し昔話をさせてもらうと、最初にシンガポールを訪問したときには、それなりのカルチャーショックを感じた。タイのバンコクを基点に、ペナン(マレーシア)、クアラルンプールと見てきた後だったので、それらと比較したシンガポールの近代的で整然とした街並み、清潔さ、そしてアジアの大都市独特の猥雑とした香りがまったくしないことは、相当な驚きだった。あれから10数年。今のシンガポールは、当時にも増して、近代的で清潔で、乱れたところのない都市国家になった。しかも、中心部はまだあちこちで、工事の槌音が響く。成長と変化、整然化をまだまだ続けるということなのだろう。

 外国の都会に来ると、あてもなくブラブラと散歩をするのが何よりの楽しみではあるのだが、家族連れなので今回は我慢。シティホールを中心に、動物園やマリーナベイなどの観光地を巡ったのだが、驚いたのがショッピングモールの多さ。地下鉄の駅と駅をつなぐ地下道やビルの低層階や地下など、至るところがショッピングモールだ。熱帯の蒸し暑い気候ゆえ、冷房が効いた屋内の商業施設が繁盛するのはわかるが、店舗の多さや集積度合いで見ると、東京をはるかに凌ぐと思えるほどのショッピング街がある。中でも目を見張ったのが、シンガポールの新たなランドマークとなったマリーナベイサンズのショッピングモール。1階から地下2階まで3層、のべ2000mとはあろうという回廊に、高級ブランド(服飾、バッグ、アクセサリなど)のショップが延々と軒を連ねている。銀座だって、あそこまでの数のブランドショップはないのでは、と思う。もちろん、どの店も品揃えは、数万円から数十万円という超高級品が中心。あれだけ店があって、商売が成り立つのか。採算が立つから、店を維持できるのだろう。ということは、ああいう超高級品を買って行く客がそれだけの数、いるということだ。買って行くのは、外国人観光客だったり地元住民だったりするのだろうが、買って行く客がいなければ、ああいう巨大ショッピングモールは絶対に成立しない。外国人なら、買物によってシンガポールにカネを落としてくれるし、地元民なら、ああいう場所で買物ができるほどの所得を得ている、ということだ。

 底知れぬ購買力、経済力を見た気がした。シンガポールの発展は、まだまだ続くのだろう。





Ocean Radio@2012



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