1万4000曲のレコーディング・・・超速の名ドラマー・村上ポンタ秀一さん逝く

 ドラマーの村上ポンタ秀一さんが亡くなった。角松敏生、本田雅人、山下達郎、ジャンクフジヤマ・・・大好きな多くのアーティストと共演してきた名演奏家だっただけに、ショックは大きい。享年70歳。ヒトが「生き物」である以上、死はいつかは必ず訪れるというのがこの世の摂理とは言え、ミュージシャンはなぜこうも短命なのだろう、と思わずにはいられない。

 翌日、新聞に載った訃報記事を読んで、はっと思った。「収録楽曲は1万4000曲以上」だったそうだ。とんでもない、常軌を逸する数に思える。演奏家生活50年だとして、年割すると年間280曲、週に5.4曲。週1回の休日以外は毎日1曲ずつレコーディングしていた計算になる。が、ライブもツアーもあったから、1日1曲ペースじゃ1万4000曲なんて数にはなりっこない。

 おそらく、ツアーやライブの入らない日はレコーディング現場を1日3~4つハシゴして、叩きまくり、録りまくっていたのだろう。1曲に費やせる時間は、おそらく2~3時間。その短時間で、曲を完璧に理解し、誰もを納得させるドラム演奏を収録していたのだ。1つの曲を「仕上げる」ことがどれほど大変なことか、楽器の経験がある人なら肉体感覚として、理解できるだろ。その技術の確かさ、職人魂、仕事量の多さに舌を巻く。当たり前のことだが、仕事はスピードが速くなければ量はこなせない。1万4000曲という常人離れしたレコーディング曲数に精一杯の敬意を込め、「超即の名ドラマー」と呼ばせていただきたい。仕事の速さ超絶技巧的という意味だが、ドラムの演奏技術が超絶技巧的であったということは、改めて言うまでもあるまい。

 それにしても・・・膨大な数のステージワーク、ツアーワークに加えて、年間300曲近いレコーディング、技量維持のためには、毎日の練習だって欠かせまい。その生活を50年。寿命が縮むよね。「トップドラマー」と普通に呼ばれる人の3~4倍は仕事をしていたんじゃないかと思う。

 音楽史に名を残す稀有なドラマー。合掌。

【Ocean Radio@2021】

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